打率.223、5本塁打、22打点、出塁率.310、得点圏打率.193。
ロッテ・中村奨吾の成績だけを見れば、物足りなさはあるが、進塁打を打ったり、送りバントを決めたり自己犠牲ができ、球数を投げさせて粘るなど、数字に以上に貢献度が高い。
無死二塁で打席を迎えた時の、中村は走者を進めることに徹底している。最近では6月9日の広島戦、0-2の4回無死二塁の第2打席、床田寛樹が1ボール1ストライクから投じたストレートをライトへフライを放ち、二塁走者の藤岡裕大を三塁に進め、山口航輝のセンター前適時打に繋げた場面がまさにそうだ。
「そういう状況だったら最低進塁打というのは頭にありながら打席に入っています。ヒットを打ってランナーを還すことが一番だと思うんですけど、ランナーが三塁に進めばホームも近くなって得点率も上がるのかなと思うので、最低進塁打を意識してやったり、バントはサインが多いですけど、サインが出ればしっかり送って次のバッターに任せることは意識してやっています」。
走者が二塁にいるときに、自分で決めたいという思いは出てこないのだろうかーー。
「決めることが一番ですけど、ランナーが進まずに凡打で終わるよりは、ランナーが進んでの凡打の方が価値があると思いますし、後のバッターもランナーが三塁にいたらヒット1本で得点になる。それがノーアウトだったら、余計に一死三塁の方があとのバッターは打ちやすいと思います。打ちたい気持ちはもちろんありますし、打つという気持ちで打席に入っているのは入っていますけど、それができない時は最低進塁打を頭においてやっています」。
ヒーローになりたい、得点圏で1本を打ちたい気持ちは選手である以上、当然持っている。中村は自分の打率が下がってでも、チームの勝利のため、自己犠牲に徹する姿はもっともっと評価しなければならない。
「シーズンの最初は全然打てなくてチームに色々迷惑をかけることが多かったですけど、その中でもバントだったり進塁打だったり、なるべく確率を上げていくことが大事だなと思っていましたし、ヒットを打てなくてもなんとか1個進めてというのは意識してやっています」。
進塁打を打つこと、送りバントを決めることも決して簡単なことではない。だからこそチームで唯一全試合に出場しているし、替えの効かない選手なのだ。ただチームがリーグ優勝をするためには、中村の打撃状態がもう1段階上がってきて欲しいというのも事実としてある。
本人も「もっともっと打率を上げてヒットを打ってチャンスメイクだとか、打点を上げていく場面をもっと増やしていかないといけないと思います」と自覚する。
「自分の後を打つバッターもどんどん調子を上げていきていると思いますし、前を打つバッターもシーズン最初からみんな調子が良い。チャンスメイクしてくれたところを自分が得点にしていくところだったり、後ろのバッターに繋いでいったり、後ろのバッターのためにチャンスメイクをしたりというのは、打順は関係ないかもしれないですけど、やることはたくさんあるので、状況判断しながら、ここは何が最善なのか、最低限何をしないといけないのか、色々考えながらやっていけば、また勝ちも増えていきます」。
「一番は自分がもっともっと打率を上げて、ヒット数を増やしていってというのが一番、いいかなと。進塁打もヒットになればチャンスが広がるので、そういうことを意識してもっともっと打てるようにやっていきたいと思います」。
暑い夏場、勝負所で価値ある一打、試合を決める一打を放つ時が必ずくるはずだ。チームの中心に中村奨吾がいる。
取材・文=岩下雄太
ロッテ・中村奨吾の成績だけを見れば、物足りなさはあるが、進塁打を打ったり、送りバントを決めたり自己犠牲ができ、球数を投げさせて粘るなど、数字に以上に貢献度が高い。
無死二塁で打席を迎えた時の、中村は走者を進めることに徹底している。最近では6月9日の広島戦、0-2の4回無死二塁の第2打席、床田寛樹が1ボール1ストライクから投じたストレートをライトへフライを放ち、二塁走者の藤岡裕大を三塁に進め、山口航輝のセンター前適時打に繋げた場面がまさにそうだ。
「そういう状況だったら最低進塁打というのは頭にありながら打席に入っています。ヒットを打ってランナーを還すことが一番だと思うんですけど、ランナーが三塁に進めばホームも近くなって得点率も上がるのかなと思うので、最低進塁打を意識してやったり、バントはサインが多いですけど、サインが出ればしっかり送って次のバッターに任せることは意識してやっています」。
走者が二塁にいるときに、自分で決めたいという思いは出てこないのだろうかーー。
「決めることが一番ですけど、ランナーが進まずに凡打で終わるよりは、ランナーが進んでの凡打の方が価値があると思いますし、後のバッターもランナーが三塁にいたらヒット1本で得点になる。それがノーアウトだったら、余計に一死三塁の方があとのバッターは打ちやすいと思います。打ちたい気持ちはもちろんありますし、打つという気持ちで打席に入っているのは入っていますけど、それができない時は最低進塁打を頭においてやっています」。
ヒーローになりたい、得点圏で1本を打ちたい気持ちは選手である以上、当然持っている。中村は自分の打率が下がってでも、チームの勝利のため、自己犠牲に徹する姿はもっともっと評価しなければならない。
「シーズンの最初は全然打てなくてチームに色々迷惑をかけることが多かったですけど、その中でもバントだったり進塁打だったり、なるべく確率を上げていくことが大事だなと思っていましたし、ヒットを打てなくてもなんとか1個進めてというのは意識してやっています」。
進塁打を打つこと、送りバントを決めることも決して簡単なことではない。だからこそチームで唯一全試合に出場しているし、替えの効かない選手なのだ。ただチームがリーグ優勝をするためには、中村の打撃状態がもう1段階上がってきて欲しいというのも事実としてある。
本人も「もっともっと打率を上げてヒットを打ってチャンスメイクだとか、打点を上げていく場面をもっと増やしていかないといけないと思います」と自覚する。
「自分の後を打つバッターもどんどん調子を上げていきていると思いますし、前を打つバッターもシーズン最初からみんな調子が良い。チャンスメイクしてくれたところを自分が得点にしていくところだったり、後ろのバッターに繋いでいったり、後ろのバッターのためにチャンスメイクをしたりというのは、打順は関係ないかもしれないですけど、やることはたくさんあるので、状況判断しながら、ここは何が最善なのか、最低限何をしないといけないのか、色々考えながらやっていけば、また勝ちも増えていきます」。
「一番は自分がもっともっと打率を上げて、ヒット数を増やしていってというのが一番、いいかなと。進塁打もヒットになればチャンスが広がるので、そういうことを意識してもっともっと打てるようにやっていきたいと思います」。
暑い夏場、勝負所で価値ある一打、試合を決める一打を放つ時が必ずくるはずだ。チームの中心に中村奨吾がいる。
取材・文=岩下雄太