「受け身にならずに積極的に」
日本野球機構(NPB)は22日、『日本生命セ・パ交流戦』の個人表彰を発表。DeNAの牧秀悟が優秀選手賞を受賞した。
牧は全18試合で4番に座り、最多安打となる27安打を放って全体3位の打率.380をマーク。チーム史上初の交流戦優勝に貢献した。
受賞にあたり、取材に応じた牧は「まずはチームが交流戦初優勝できたことがすごく嬉しいですし、その中で優秀選手を受賞できて、すごく嬉しいなと思います」とダブルの喜びに笑顔を見せた。
中でも、優勝に向けた最大の試練と目されていた6月18日のロッテ戦を振り返りながら「佐々木朗希投手から、チーム全体で“負けたら優勝はない”という試合で勝てたこと」と語り、自らも3安打2打点の活躍で仕事を果たした一戦を印象深い出来事として挙げた。
また、パ・リーグの投手の印象については「セ・リーグにはないような、直球で押してきた印象が強かった」とし「初対戦するピッチャーが多いので、受け身にならずに積極的に行くように心がけた」と好成績の要因を分析する。
最初に指揮官が掲げた“優勝”という結果を掴んだことには「三浦さんから“優勝する”という強い意気込みを頂いたので、全員が優勝へ向けていった結果、初優出できた。すごく嬉しい」と改めて喜びを口にした。
小休止を経て、あすからリーグ戦が再開。いきなり首位・阪神との激突となるが、牧も当然ながら「大事な3連戦」と位置づけている。
交流戦後半もトーナメントのような死闘を繰り広げたが、ホームで迎える首位攻防3連戦も「勝つか負けるかで今後が変わってくる」と引き続き負けられない戦いが続くとしたうえで、「まだ先は長いんですけど、やっぱり勝ち続けていきたい。本当に一戦一戦、戦っていけたら」と意気込みを語った。
3年目にしてチームの顔を超え、球界の顔にまで成長した牧秀悟。WBCと交流戦に続く“栄冠”は、もうひとつしかない。
取材・文=萩原孝弘