明暗が分かれた“クリーンナップ”
交流戦優勝と波に乗るDeNAがエース・今永昇太の完投とクリーンナップの活躍で首位・阪神に3-1で快勝。首位攻防3連戦の初戦を取り、虎の背中をしっかりと視界に捉えた。
打線は3回二死から佐野恵太が粘って二塁打で出塁すると、4番の牧秀悟がセンター前に落とし先制点を挙げ、続く宮﨑敏郎も左中間を抜く適時二塁打で一気に加点。結果的にはこの回の攻撃が決勝点となり、中軸が4安打2打点と機能した。
一方の阪神は初回、一死から中野拓夢が二塁打で出塁するも3番のノイジーが二ゴロ。二死三塁から大山悠輔は四球を選んだが、続く5番・佐藤輝明が空振り三振に倒れてチャンスを逸した。最終回に大山が一発を放って完封負けは回避したが、今永の前に3番と5番が計8打数無安打に抑えられたのが大きく響いた。
ヒーローインタビューで牧が「後ろに宮﨑さんがいるから気楽に打てる」とコメントしたことに対し、23日放送のCSフジテレビONE『プロ野球ニュース』でMCを務めた高木豊氏は「牧を宮﨑が支えていると言っても過言ではないと思う」としたうえで、「大山の状態を上げていくには佐藤輝明の状態が気になる」と阪神打線の課題を挙げた。
解説を務めた笘篠賢治氏も「佐野を1番から3番に持ってきたりとか。やっぱりその辺りが対照的な結果になっているのかな」と同意。「阪神は3番のノイジーが調子悪いので、つながりが悪いですよね」と打順を変更したDeNAと阪神を比較しながら、「一気の爆発力を考えたら、DeNAのほうが今は上なのかなという感じがする」と分析した。
結果的にはクリーンナップの明暗が勝敗を分けたこの日の一戦。残る2戦で猛虎の中軸の奮起は見られるか。両軍の打線に注目だ。
☆協力:フジテレビONE『プロ野球ニュース2023』