1番抜擢の並木が3安打
負ければ単独最下位の危機にあったヤクルトが中日に4-0で快勝。先発のサイスニードが最速153キロの速球を武器に9回をわずか105球で6安打シャットアウト。来日初完封勝利を手にした。
ヒーローになった右腕は「ちょっと喉が渇いていますし、お腹も空いていますけどとても良い気持ちです」とおどけながらも勝利の味を噛みしめた。
実はこの完封勝利が今季のヤクルトの先発投手“完投第1号”に。23日放送のCSフジテレビONE『プロ野球ニュース』に出演した館山昌平氏は「セ・リーグ連覇しているヤクルトの初完投・初完封がこの時期ですか」と驚きつつ、サイスニードの好投を称える。
また、サイスニードの対中日戦3戦3勝、バンテリンドームで2戦2勝というデータについても触れながら、「相性もあると思います。あとはバンテリンドームのサイズ感も大きいので」と球場の広さも味方になっているのではないかと推測。
自身の現役時代も振り返りつつ、「最初のアウトを取るまでは不安なんですが、取ってしまえば“また今日も自分のペースかな”と思う時はある」と相手や球場との“相性”について解説した。
一方、同じく番組に出演した高木豊氏は「ヤクルトは1番が躍動的になると点が入る感じがしますよね」とし、約1カ月ぶりに1番スタメンに抜擢された並木秀尊に熱い視線を送る。
この日は2打席目の三塁打にはじまりセーフティバントを含む2本の内野安打をマークして3安打猛打賞。これには笘篠賢治氏も「本来であれば塩見(泰隆)が1番ですが、不在の中で前半戦は濱田(太貴)も入りましたし、1番を任された若い選手たちが頑張ったと思う」と振り返りながら、大事な一戦で1番に抜擢されて期待に応えた並木の奮闘ぶりにも目を細める。
続けて「なかなかチームが上昇気流に乗れなかった中で、リーグ戦再開の初戦。相手が小笠原(慎之介)ということを考えたら、攻略のためには2番に中村(悠平)を置いていますが簡単にバントではない。脚を使うということですね。こういったことも含め、相手に考えさせる野球をしたいということで並木を抜擢した。それが見事に当たっていましたね」と語り、髙津臣吾監督の決断も称えた。
☆協力:フジテレビONE『プロ野球ニュース2023』