阪神・前川右京 (C)Kyodo News

◆ 12安打11得点と久々に打線が奮起

 阪神が中日に11-3と大勝。交流戦から続いていた連敗を5で止めるとともに、DeNAが敗れたため首位に再浮上した。

 スコアレスで迎えた3回、1番に戻った近本光司の犠牲フライに続き、中野拓夢と前川右京の連続適時打に加え、大山悠輔の2点ホームランで一挙5点を先制。4回に3点を返されるも、5回には前川の三塁打に四球、失策も絡み3点を加点すると、その後も手を緩めることなく攻め続け、12安打11得点と久々に打線が奮起し、勝利へと繋げた。

 甲子園での初タイムリーに加え、プロ初の猛打賞と気を吐いた前川に対し、27日放送のCSフジテレビONE『プロ野球ニュース』に解説者として出演した江本孟紀氏は「今年は岡田監督がこうやって使うでしょ。いきなり3番に起用するという、ベンチが強気というかね。チームが落ちているときに刺激策というか」と指揮官の起用に触れつつ「その期待に応える選手が、今の窮地を救いましたね」と若武者を称えた。同じく解説の野村弘樹氏も「とにかく思い切りが良くて、タイミング外されているんだけど外されてないじゃないですか」と体勢を崩されながらもヒットにする場面に触れ「振り切れる力があるというのはすごいなと思いますよね」と称賛した。

 またMCを務めた谷繁元信氏は「僕が感じるのは、阪神打線の中で、大山が打点を挙げないとどうにもならないと思うんですよ」と持論を展開すると、江本氏も「軸がいるぞというのは、外に向かってアピールする大事なところだと思うんですよ。そういうところでも大山が打つと影響が大きい」と分析。

 野村氏も「4番が決めなきゃいけない試合は多々あると思うんですよね。そこで大山が今日結果を出すことで周りも打って、大量得点になってます。4番って大事なんだなと思いますよね。攻撃の軸ですから」と主砲の重要性を説いた。

 佐藤輝明とノイジーの両スラッガーを欠く猛虎打線だが、新3番4番の活躍で光が射していそうなこの日の快勝劇だった。

☆協力:フジテレビONE『プロ野球ニュース2023』

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