レフトスタンド上段へプロ初アーチ
投げては7回2失点、打っては勝ち越し3ランと森下暢仁が大活躍を見せ、広島がDeNAに快勝した。
今季8度目の先発の森下は初回、2本のヒットで先制のピンチを迎えるも、秋山翔吾の好プレーもあり無失点で乗り切ったが、2回には大和にタイムリーヒットを浴び先制を許してしまう。その裏デビッドソンの2ランの援護をもらいながらも、4回には牧秀悟に12号ソロを被弾と今一つの内容。
しかし5回一死一・二塁のチャンスで打席に入った森下は、初球のカットボールを完璧にとらえると、レフトスタンド上段へプロ初アーチで3点勝ち越しに成功した。すると森下は波に乗り6、7回と打者6人をパーフェクトピッチングで7回2失点で降板。8回は島内颯太郎投、9回は栗林良吏と継投し、6-2で広島がDeNAを下した。
お立ち台に上がった森下は「今日は絶対に勝たないといけないと思ってマウンドに上がったんですけど、逆転してもらってすぐ同点に追いつかれてっていうピッチングだったんですけど、何とか粘れてよかったです」とピッチングに言及。ホームランには「結構飛んでました。打っていいよというふうに言われたので、思い切って打ちに行きました」と笑顔を弾ませた。
28日放送のCSフジテレビONE『プロ野球ニュース』に解説者として出演した斎藤雅樹氏は「これはもう初球から打ってやると決めて行っていると思います。たまたまと言っては失礼ですけど、芯に当たったというところじゃないですか」と、現役時代5ホームランを記録しているスラッガーらしく分析。MCを務めた真中満氏も「もともとバッティングのいい森下ですけれども、今日は貴重な一発になりましたね」と目を細めた。
また9回を3人で締めた栗林良吏にも着目。斎藤雅樹氏は「もちろん彼が一番うしろをやるのが一番いいんでしょう。いま徐々に良くなっているところですから。もう少し見ながらですね」と、この日を入れて3試合で許したランナーは一人で、無失点ピッチングを続ける昨年までの抑えの切り札の復活にも期待した。
これで4連勝となり、2位DeNAにゲーム差2.5まで迫り、首位阪神までも3ゲーム差となった広島。セ・リーグのペナントレースが、俄然白熱してきた。
☆協力:フジテレビONE『プロ野球ニュース2023』