2023.06.30 18:00 | ||||
読売ジャイアンツ | 2 | 終了 | 1 | 阪神タイガース |
東京ドーム |
相性か、コンディションか、はたまた揺さぶりか…?
阪神は30日、敵地での巨人戦に1-2でサヨナラ負け。両先発の好投で手に汗握る投手戦が繰り広げられたが、延長の10回裏にマウンドに上がった加治屋蓮がサヨナラ本塁打を浴び力尽きた。
最終的には痛恨の被弾で敗れる阪神だが、9回にはサヨナラの危機を見事に回避するひと幕もあった。3番手の石井大智が先頭のルイス・ブリンソンに二塁打を許し、無死二塁のピンチ。代走の増田大輝を二塁に置いた状態で、巨人のクリーンナップと対峙することとなる。
ところが、ここでベンチの岡田彰布監督は3番・秋広優人を申告敬遠。無死一・二塁でリーグトップの本塁打を誇る4番・岡本和真との勝負を選択した。
まさに絶体絶命の状況となるも、石井は岡本を空振り三振に仕留めると、続く大城卓三は二ゴロで注文通りのダブルプレー。無死一・二塁を見事に無失点でしのぎ、延長戦へと持ち込んだ。
結果的に延長10回で敗れたものの、同日放送のCSフジテレビONE『プロ野球ニュース』に出演した解説陣も秋広を敬遠して主砲・岡本と勝負した岡田監督の采配に釘付け。
番組MCを務めた高木豊氏が「大胆でしたね」と切り出すと、谷沢健一氏は「岡本は石井と相性が良いんですよ。なのに何故、秋広を申告敬遠するのかなと疑問だったけどね……」と驚きを口にする。
一方、現役時代に岡田監督とともに戦った経験を持つ坂口智隆氏は「フォースアウトを取りやすいという考えだとは思うんですけど……」としたうえで、「岡田さんも賢い方。なにか確信があったのかなと」と語り、野球のセオリーに則った選択とはいえ、三冠王も視野に入るほどの成績を残す主砲との勝負を決断した勇気を称えた。
この後も谷沢氏は「今日は秋広の方が(バットの)振り自体は良かったかもしれない」と秋広の“コンディションの良さ”を要素のひとつとして挙げれば、高木氏は「岡本の心を乱す狙いもあったのかなとは思いますけどね」と“駆け引き”の一環だったのではないかと議論を展開。最後は高木氏が「ちょっと次にあった時に聞いてみます」と締めくくった。
真相は不明だが、初戦から炸裂した“岡田采配”がますます見逃せなくなったのは事実。残る2戦のタクトにも注目だ。
☆協力:フジテレビONE『プロ野球ニュース2023』