「バッティングの状態はそこそこです。良かったり、悪かったり、ピッチャーとのタイミングですからね」。
ロッテの井上晴哉は、現在の打撃の状態についてこう分析した。井上は5月23日に一軍登録抹消されてから、ファームの試合では左足の使い方をいつもと変えていたり、色々と試しながら打っているように見えた。
「左足もそうですだけど、右足もちょっとあまり使えていなかった時もあったので、意識的に使えるようになり、やっと戻ってきたという感じですね」。
下半身の使い方に関しては「色々試しながらでしたけど、前の形が合っているのかなと思ったり、使い方というのはね。進むよりは1回戻ってもいいのかなという時に思い出したくらい」と教えてくれた。
6月は井上らしい“右中間への長打”が多かった。6月7日の楽天二軍戦では、瀧中瞭太から外角134キロのカーブをライト方向に本塁打を放てば、6月17日のソフトバンク二軍戦では奥村政稔の外角の変化球を逆らわずに右中間を破る適時二塁打。さらに、6月24日の楽天戦では塩見貴洋の外角シュートを右中間スタンドに一発。井上らしさが戻ってきた。
ファームでは「内田さんから野球は90度使っているけど、練習はセンター、左中間、右中間の45度を極力使うように」と、内田順三臨時打撃コーチから助言をもらった。6月26日の楽天二軍戦の試合前練習では、マシン、左の打撃投手の時にひたすら右中間方向に打っていたのもそういったことが関係していたようだ。その日は右中間を中心に打っていたが、一軍の試合前練習では6月30日の楽天戦の試合前練習では広角に打つなど、広角に打っている日もある。7月6日の西武戦の試合前練習では「バランスが中間だから」と昨季まで在籍していたマーティンが使っていた黒茶のバットで打っていた。
安田尚憲がオールスター出場を果たし、山口航輝もチームトップの35打点をマーク、同じ一塁には池田来翔、茶谷健太といった若手選手も出てきた。開幕から若手選手たちの躍動が目立つが、疲れが出てくる夏場以降は中堅・ベテランの力が必要になってくる。井上も「もう一踏ん張り、自分も頑張っていきます」と意気込む。
18年から2年連続で24本塁打を放ち、昨年も9月に月間打率.302(86-26)、4本塁打、19打点、得点圏打率は驚異の.550と抜群の勝負強さを誇った。マリーンズは長打という部分で長年課題にしており、井上の長打、そして得点圏での強さというのは大きな武器だ。ファームでは一軍で再び活躍するための準備を行ってきた。「チームの勝利に繋がるバッティングをしていきたい」。7月3日で34歳となりベテランと呼ばれる年齢となったが、まだまだ老け込む年でもない。右中間方向への長打、レフト線に引っ張った長打、持ち味である長打を放ち、チームの勝利に貢献してほしい。
取材・文=岩下雄太
ロッテの井上晴哉は、現在の打撃の状態についてこう分析した。井上は5月23日に一軍登録抹消されてから、ファームの試合では左足の使い方をいつもと変えていたり、色々と試しながら打っているように見えた。
「左足もそうですだけど、右足もちょっとあまり使えていなかった時もあったので、意識的に使えるようになり、やっと戻ってきたという感じですね」。
下半身の使い方に関しては「色々試しながらでしたけど、前の形が合っているのかなと思ったり、使い方というのはね。進むよりは1回戻ってもいいのかなという時に思い出したくらい」と教えてくれた。
6月は井上らしい“右中間への長打”が多かった。6月7日の楽天二軍戦では、瀧中瞭太から外角134キロのカーブをライト方向に本塁打を放てば、6月17日のソフトバンク二軍戦では奥村政稔の外角の変化球を逆らわずに右中間を破る適時二塁打。さらに、6月24日の楽天戦では塩見貴洋の外角シュートを右中間スタンドに一発。井上らしさが戻ってきた。
ファームでは「内田さんから野球は90度使っているけど、練習はセンター、左中間、右中間の45度を極力使うように」と、内田順三臨時打撃コーチから助言をもらった。6月26日の楽天二軍戦の試合前練習では、マシン、左の打撃投手の時にひたすら右中間方向に打っていたのもそういったことが関係していたようだ。その日は右中間を中心に打っていたが、一軍の試合前練習では6月30日の楽天戦の試合前練習では広角に打つなど、広角に打っている日もある。7月6日の西武戦の試合前練習では「バランスが中間だから」と昨季まで在籍していたマーティンが使っていた黒茶のバットで打っていた。
安田尚憲がオールスター出場を果たし、山口航輝もチームトップの35打点をマーク、同じ一塁には池田来翔、茶谷健太といった若手選手も出てきた。開幕から若手選手たちの躍動が目立つが、疲れが出てくる夏場以降は中堅・ベテランの力が必要になってくる。井上も「もう一踏ん張り、自分も頑張っていきます」と意気込む。
18年から2年連続で24本塁打を放ち、昨年も9月に月間打率.302(86-26)、4本塁打、19打点、得点圏打率は驚異の.550と抜群の勝負強さを誇った。マリーンズは長打という部分で長年課題にしており、井上の長打、そして得点圏での強さというのは大きな武器だ。ファームでは一軍で再び活躍するための準備を行ってきた。「チームの勝利に繋がるバッティングをしていきたい」。7月3日で34歳となりベテランと呼ばれる年齢となったが、まだまだ老け込む年でもない。右中間方向への長打、レフト線に引っ張った長打、持ち味である長打を放ち、チームの勝利に貢献してほしい。
取材・文=岩下雄太