来日初のタイトル獲得
日本野球機構(NPB)は11日、『大樹生命月間MVP賞』の6月度受賞選手を発表。セ・リーグの投手部門でDeNAのトレバー・バウアーが選出された。
バウアーは6月に4度登板して1完投を含む4勝負けなし、防御率2.08という好成績をマーク。特に交流戦では防御率1.50という安定した投球で、西武・髙橋光成やオリックスの山下舜平大、日本ハム・加藤貴之といったパ・リーグを代表する面々に投げ勝ち3連勝を挙げている。
球団史上初の交流戦優勝にも大きく貢献した来日1年目の助っ人が、月間MVP初受賞を果たした。
受賞会見では「素晴らしい選手がたくさんいる中でこの賞を頂けたことを、大変光栄に思います」と第一声。
「まず4勝ですが、勝ちというのは野手の皆さんの協力がないと得られないものであり、点が入らなければ勝ち投手にはなれないので、野手の皆さんに感謝したいと思います」とチームメイトへの感謝の言葉を残した。
続けて、「もう一つは、日本野球へのアジャストが上手く出来たのかなと思います。学べたことがたくさんあったので、それが受賞への要因になったのかなと思います」と好調の要因を分析。
具体的には「キャッチャーの伊藤(光)選手と共通認識を持つことが出来たことではないかなと思います。やはり首を振る回数が少なくなれば、テンポも良くなりますし、その中でいいリズムが作られた。それが一番の要因だったと思います」と語り、女房役にも感謝の念を表した。
来日から約3カ月。「ここまで素晴らしい経験、時間になっていると思います」と本人も日本での生活に満足している様子。
「良くない時でも変わらずに大きな声援を送ってくれますし、心からウェルカムしてもらえているなと感じています。球場ではいつも大きな声援をもらっていますし、道でも声をかけてもらって、交流によって応援してもらっているなと感じられるので、ありがたいなと思っています」と言い、フレンドリーなファンの存在も大きいようだ。
これから佳境を迎えるペナントレースには「本当に競った状態がセ・リーグは続いていますので、その中で自分ができる最大の貢献をしていきたいと思います。凄くいい選手達が揃っていますし、いい戦いが出来ていると思うので、必ず自分の仕事をして優勝を果たし、ファンのみなさんと一緒に喜び合いたい」とここでもチャンピオンシップを勝ち取ると宣言した。
早くも初の個人タイトルを手にしたトレバー・バウアー。最大のターゲットであるチャンピオンシップに向けて、さらにギアを上げていく。
取材・文=萩原孝弘