主砲が2打席連発で計4打点
ヤクルトは12日、神宮球場で中日と対戦。8-5で勝利を収めた。
勝利を呼び込む豪快な一撃だ。ヤクルトの4番・村上宗隆が4-5で迎えた6回、二死一・三塁から13号3ランを右翼席へ運んだ。6月25日以来となる待望の一発。中日4番手・祖父江大輔の速球に「うまく反応できました」と振り返りつつ、「点をとられた直後だったのですぐに取り返したいという気持ちで打ちました」とコメント。
さらに8回には、6番手の岡野祐一郎からトドメの14号ソロ。右翼席ポール際に叩き込み、2本塁打・4打点の大暴れでチームを勝利に導いた。
昨季の三冠王らしい打棒が影を潜める中、主砲の苦しみとともにチームも低迷。その中で復調のきっかけを探し求めた。
「打席の中での入り方だったり、ボールの見え方だったり、いろいろなことを工夫しながらやっている。その中でいろいろ発見があったりしましたけど、まだまだこれからもっともっと打てるように」と、気持ちを新たにした。
山田不在の二塁で3年目・24歳がアピール
4番の村上以外にも、この日は「2番・左翼」の山崎晃大朗と「6番・二塁」の元山飛優がスタメン出場で3安打の活躍。山崎はすべてレフトへ、元山はすべてセンターに打ち返して打線をけん引した。
元山は「良い方向に飛ばせるようにファームで練習してきた。そういう成果が表れて良かった」と振り返った。
さらに「そう多くないチャンスの中で結果を残せたので、何とか明日につなげることができた。ちょっとほっとした思いと、また次出してもらったとき頑張るぞという気持ちです」と続け、二塁のレギュラーである山田哲人が今季2度目の抹消で離脱している中で、自分自身を奮い立たせる。
前半戦も残り4試合となった。下位に苦しむ昨季の王者は、後半戦へ向けて巻き返しを図る。
取材・文=別府勉(べっぷ・つとむ)