ニュース 2023.07.15. 22:45

侍ジャパン大学代表、米国で16年ぶり2度目V MVP・下村海翔は適応力の高さ実証「今後の自信になる」

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侍ジャパン大学代表・下村海翔投手
 第44回日米大学野球選手権大会で米国に3勝2敗と勝ち越し、米国開催では16年ぶり2度目の優勝を果たした侍ジャパン大学代表が15日に帰国し、羽田空港で優勝記者会見を行った。今秋のドラフト上位候補、青学大・下村海翔投手が最高殊勲選手賞を受賞し、「MVPをとれたことは素直に嬉しいです」と喜びを口にした。

 下村は開幕投手を務めるなど計3試合に登板し、2大会連続20回目の優勝に大きく貢献。1勝2敗で米国に王手をかけられ、後がなくなった第4戦では3つの四死球を与えながらも5回を無安打無失点に封じる好投を披露し、翌12日(日本時間13日)の第5戦では1回無失点の好リリーフで相手打線をねじ伏せた。チームを連覇に導き、見事MVPに輝いた右腕は「この春のリーグ戦、全日本で自分は1つもタイトルがとれていなかったので、ここで一つ個人タイトルが取れて嬉しかった。レベルの高いところでも自分のパフォーマンスをしっかり出せたことは今後の自信にもなる」と胸を張った。

 国際大会の舞台で、適応能力の高さも見せつけた。初戦は5回1失点で勝利投手に輝くも、一発を浴びて今大会で唯一失点を喫した。初めて米国の打者と対戦し「アメリカの選手は2ストライクからでも、しっかり振ってくるバッターが多い。また、(アメリカの選手は)低めに投げると(バットが)届くので、投げていてあまり低めでは勝負できないのかなと感じた」と分析。反対に、高めのボール球に手を出しやすいという相手バッターの特徴を掴んだ右腕は、第4戦で先発した際は意図的に高めへと投げ込んだ。その結果、5回パーフェクト投球を披露し「いい結果につながった。普段とは違った環境の中で2試合先発して、ある程度のパフォーマンスを出せたことは、調整などの面で自信になりました」とうなずいた。

 リーグ優勝、日本一。そして国際大会の舞台でも頂点に上り詰めた。「この経験を活かして、今後の野球人生につなげていけたら」。メジャー予備軍を封じ込んだ経験を活かし、実りの秋へと繋げる。

取材・文=灰原万由(はいばら・まゆ)
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