◆ エースの力投実らず……
今永昇太vs.大瀬良大地の息詰まる投手戦。自らのスクイズで先制した今永は8回まで無失点ピッチングで自身の役目を果たし、勝利のバトンをクローザー託した。
スタンドを埋めたベイスターズファンはヤスアキジャンプで出迎え、あとは勝利の瞬間を待つだけとなっていたが、一死から坂倉将吾に痛恨の同点被弾。歓声は悲鳴と変わり、続くマット・デビッドソンに二塁打を許した時点で指揮官は交代を決断。今季初のイニング途中降板となった。
代わったエドウィン・エスコバーは小園海斗を打ち取ったかに見えたが、微妙に変化したバウンドの影響もあってこれがショートへの内野安打に。申告敬遠を挟んで一死満塁となると、新井貴浩監督が送り込んだ代打・會澤翼がレフトへの飛球を打ち上げ、関根大気の必死の送球も実らず三塁走者が生還。この1点が決勝点となり、青く染まった横浜スタジアムからは大きなため息が漏れた。
試合後、三浦大輔監督は力投した今永を「闘争心を持って初回から投げ込んでくれましたね。ナイスピッチングでした」と称賛したが、わずか3安打の打線には「6番までノーヒットでしたからね。下位でチャンスを作って今永のスクイズで先制して点が取れたんですが、まあ追加点が取れなかったですね」と歯切れも悪かった。
手痛い一発を浴びた守護神の山﨑康晃については「ボールどうこうではなく、あの長打警戒の場面でホームランということですから……。痛いホームランになりましたよね」と渋い顔。続けて「今日は球が高かった。セーブシチュエーションでクローザーを出すわけですから、あそこはしっかりと投げてもらわないといけないですし、そう思って送り出しています」と語気を強めた。
また、9回途中での降板に関しては「あそこまでです」とキッパリ。「エスコバーでなんとか、というところでしたけどね。なかなかあの流れを引き戻すことは……。ちょっとバウンドが変わった部分もありましたけど」と振り返り、勝ち越し打につながった内野安打には悔しさを滲ませた。
オールスター前最後のカードの初戦を痛い形で落としたDeNA。「まあ、明日です」と前を向いた指揮官の言葉を信じるしかない。
取材・文=萩原孝弘