打線は粘りを見せるも、頼みの中軸が機能せず
DeNAは22日、本拠地で巨人に2-4で敗戦。オールスター戦の前から続く連敗を止めることができなかった。
前半戦から当たりの止まっていた打線を入れ替えて、なんとか得点をもぎ取り、先発もクオリティスタートを達成と踏ん張った。しかし、勝利の女神はこの日も振り向かなかった。
3月31日のシーズン開幕戦に続き、後半戦も最初のゲームの先発を任された石田健大は、2回と5回にソロホームランを許したものの、6回までその2失点のみでしのぐ力投を見せる。
打線も1点を追う3回、一死から8番の山本祐大が四球をもぎ取り、石田が送って二死ながら得点圏に走者を進めると、1番に抜擢された梶原昂希に適時打が飛び出して同点。勝ち越された直後の5回裏も関根大気の二塁打からチャンスを作り、山本の三ゴロの間に好走塁でホームを陥れるなど、必死に食らいついていった。
ところが8回、この回から登板した伊勢大夢が一死二塁から秋広優人に痛恨の被弾。2-4と勝ち越しを許し、カード初戦を落とすとともに前半戦から続く連敗が4に伸びた。
三浦大輔監督は試合後、「下位打線からフォアボールを絡めたところもあり、2度追い付きましたし、ああいう形で食らいついていけた。フォアボールに送りバントでランナーを進めてヒットという形で行けた」と攻撃には一定の評価を示す。
その一方で、「最後に一本、宮﨑(敏郎)に出ましたけど、主軸が打たないことには大量点にはならない」と続け、この日は2番に佐野恵太を置きながら、2番から5番までの4人が計15打数2安打と機能しなかった点を悔やんだ。
先発の石田健大には「ソロ2発でしたけど粘りながら、その後の一・二塁というところも粘ってゼロで切り抜けた」と労いのコメント。
しかし、痛恨の一発を浴びた伊勢には「構えたところに行っていなかったので……。打者の身長とかを考えると、中途半端だったかなと思いますね」と勝負どころでのコントロールミスを指摘した。
それでも、最後は「梶原(昂希)も必死にやっていましたし、1本詰まりながらも結果で応えてくれました。いいもの見せてくれましたね」と1番起用に応えた23歳を称え、前向きなポイントとして強調。
加えて、「関根も良さがちょっと消えかけていた部分もありましたので、話をしながら、オールスターも良い期間にして今日球場に来てくれました。ああいう形でヒットが出たというのは、本人にとってもチームにとっても大きいなと思います」と前半戦で良い働きを見せながら6月・7月はやや勢いに陰りが見えていた関根の状態にも良い兆しを感じ取ったようだ。
最後は「誰ひとり諦めていないので、こういう気持ちを持ち続けて、また明日やって行きます」と言葉に力を込めた指揮官。得意の横浜スタジアムで、あすこそ連敗を止めたい。
取材・文=萩原孝弘