左打者8人の打線を相手に7回1失点の好投
阪神は本拠地での広島戦に2-2の引き分け。首位攻防第2ラウンドは延長12回・4時間56分の死闘の末、両者譲らず決着がつかなかった。
序盤は1点を取り合い、迎えた6回裏に佐藤輝明の12号ソロで阪神が勝ち越し。連勝に向けて甲子園も大いに沸いたが、8回表に小園海斗にこの日2本目の適時打を許して試合を振り出しに戻された。
両投手陣の踏ん張りが目立った試合の中で、29日放送のCSフジテレビONE『プロ野球ニュース』に出演した大矢明彦氏は先発した青柳晃洋を「この前の登板も見ていたんですが、今日の方が数段良かったですね」と称えた。
青柳と言えば昨季のセ・リーグ三冠投手だが、今季はここまで10試合の登板で3勝4敗、防御率4.87と大不振。二軍での再調整なども経て前回は後半戦開幕のヤクルト戦に登板したが、5回5失点(自責は4)と期待に応えることができなかった。
それでも、この日は相手が「9番・投手」の森下暢仁以外の8人を左打者で並べる“左打線”を組んできた中、乱されることなく持ち味を発揮して7回を106球、4安打・1四球で7奪三振の1失点。勝ち星こそつかなかったものの、復調気配を感じさせる姿を見せた。
大矢氏も「これだけ左バッターを並べられて、少しピッチングは狭くなったと思う。それでも、サイドでは珍しい左バッターでもうまくゴロが取れるタイプのピッチャー。それを思い出して、アウトコースの出し入れをしっかりとコントロールよくできていました」と振り返り、この日の投球に合格点を与えた。
岡田彰布監督が目指す“アレ”を成し遂げるために、エースの復活は必要不可欠。次回以降のパフォーマンスも注視していきたい。
☆協力:フジテレビONE『プロ野球ニュース2023』