解説陣は捕手・若月の活躍も称える
オリックスは5日、敵地での西武戦に2-1で勝利。先発した山下舜平大が7回途中1失点の力投を見せ、今季9勝目(3敗)を挙げた。
立ち上がりから走者を背負いながら要所を締める投球でゼロを並べ、4回まで無失点の好投。1点の援護をもらった直後の5回裏にマーク・ペイトンに適時二塁打を浴びて追いつかれたものの、なおも一死二塁から源田壮亮に安打を浴びたシーンでは右翼手の廣岡大志の必死の送球と捕手・若月健矢の執念のタッチもあって、勝ち越しのホームインは阻止。最少失点で切り抜けた。
味方が勝ち越した直後の7回裏、二死一塁の場面でリリーフにマウンドを譲ることになったが、7回は阿部翔太がしっかりとひとつのアウトを奪い、8回は山﨑颯一郎、9回は平野佳寿とつないで1点のリードを死守。接戦を制したオリックスはNPB歴代5球団目となる通算5500勝を達成した。
オリックスのメモリアル勝利については、5日放送のCSフジテレビONE『プロ野球ニュース』に出演した坂口智隆氏も「すごい記録ですよね」と驚き。古巣を祝福しながら、メモリアル勝利に貢献した山下には「投手王国と呼ばれるチームに、また一人すごい先発投手が加わったなと」と21歳の奮闘を高く評価する。
今季9勝はチームトップの山本由伸(10勝)に次ぐ2位の好成績。「球種は少ないですが、どの球でも圧倒的な力の差を見せることができる。スケールの大きい投手ですね。もうチームになくてはならない“柱”になっている」と賛辞の言葉を並べた。
また、リードも含めた守備の働きに加え、7回には勝ち越しの適時打を放って山下をアシストした捕手の若月について、坂口氏は「一緒にやっていた頃は打撃よりも守備や肩の強さが目立つ選手だった」と振り返りながら、「本当に良いところで打って貢献していますし、良いキャッチャーになったなと思いますね」と成長ぶりに目を細める。
同じく番組に出演した平松政次氏も「頼りになる選手ですよ」と投手目線から捕手としての活躍を称えながら、「いまは正捕手の森友哉が故障していますから。その間に自分の力を出そうと。“森がいなくても俺ができるぞ”という働きを見せていますね」と続け、ライバルの離脱もモチベーションに繋がっているのではないかと語った。
前カードからの連敗も止まり、6日の試合は2カード連続の勝ち越しをかけた戦いとなる。
2位・ロッテとの差は「4ゲーム」。このまま勝負の夏場にライバルたちを置き去りにして、リーグ3連覇へと突き進むことができるか。王者の戦いから目が離せない。
☆協力:フジテレビONE『プロ野球ニュース2023』