自己採点は「90点ぐらいはあげられる」
ヤクルトは9日、神宮球場で広島に11-5で勝利。投打の新戦力が躍動し、チームは3連勝を飾った。
投の主役となったのは、来日初登板初先発のエルビン・ロドリゲスだ。立ち上がりから2イニング連続で広島打線を三者凡退に抑えると、3回以降は走者を出しながらも空振り三振を奪うなど、力強いストレートと変化球が冴えた。
5回6安打1失点で来日初勝利を挙げた右腕は「初めての登板で中村とも初めて組んだが、本当に良いリードをしてくれて、野手も点をたくさん取ってくれて楽に投げることができました」と喜びを口にした。
打では「7番・一塁」でプロ2度目のスタメン出場を果たしたドラフト5位ルーキーの北村恵吾が輝きを放った。
まずは2回、一死三塁から犠飛でプロ初打点を記録すると、3回には一死満塁から左翼席へプロ第1号。プロ初安打がグランドスラムという離れ業に「満塁だったので犠牲フライでもいいという気持ちで、初球から甘い球は積極的にいこうと思っていました。最高のカタチになってくれました」と興奮気味に振り返る。
なお、プロ初安打が満塁弾は新人では史上3人目という快挙だという。さらに5回にも一死三塁から適時打を放ち、この日は2安打6打点の大暴れだった。
お立ち台では「90点ぐらいはあげられる。全打席ヒット、さらに打点を挙げられるような活躍ができれば自分自身も100点満点あげられると思うので、さらにいい活躍をしたいと思います」と誓った。
この日は4番の村上宗隆にも2試合連続となる21号ソロが飛び出すなど、2安打3打点の活躍。5番のドミンゴ・サンタナも3安打を記録し、1番の塩見泰隆もマルチ安打をマークした。
髙津臣吾監督は試合後、「新しく一軍に来た外国人であり、新人でありというのが活躍してチームを活気づけるというのは凄くいいことだと思います。狙いのひとつでもあったことですし、凄くいいゲームだったと思います」と新戦力の躍動を喜んだ。
チームの未来を担う若手、新外国人選手が活躍。その勢いで主軸も本来の力を発揮した。リーグ5位からの巻き返しへ、ヤクルトがセ・リーグを熱くする。
取材・文=別府勉(べっぷ・つとむ)