下位からチャンスを作り上位で還す
阪神が広島に5-3で競り勝ち、ついに初のマジック「29」が点灯した。
体調不良で約3週間ぶりの先発となった大竹耕太郎は初回、西川龍馬のタイムリーで先制を許すも、2回には広島先発・九里亜蓮から森下翔太とミエセスの連打で一死一・三塁とチャンスメイク。続く木浪聖也はレフト前に同点打を放つと、近本光司と中野拓夢にもタイムリーが飛び出し、この回一挙4得点を奪って逆転に成功。
大竹は2回にも失点したがその後は立ち直り、6回途中被安打7、3失点と粘りのピッチングを披露。1点差の6回二死一塁でバトンを受けた桐敷拓馬は回またぎの好リリーフを見せると、岩貞祐太から岩崎優の左腕リレーで逃げ切った。
16日放送のCSフジテレビONE『プロ野球ニュース』の解説者として出演した江本孟紀氏はこの日も好投を見せた阪神投手陣に対し「先発がそれなりにゲームを作って、中継ぎ抑えもなんとかする。安定した投手陣ですよ。これが大きい」と絶賛。同じく解説の齊藤明雄氏も「去年活躍した湯浅(京己)君がいないんですけど、桐敷が中継ぎに入って素晴らしいリリーフをしているかなという感じですよね」12球団トップの防御率を誇るピッチングスタッフの層の厚さに舌を巻いた。
また攻撃陣に対しMCを務めた真中満氏は「8番木浪がしっかり出て、上位打線の近本、中野に繋がっていく。今年のタイガースは下位打線から繋がっていくんですよね」と指摘すると江本氏も「特に8番の木浪ね。前半から打ってるでしょ。これで打線全体が流れてくるんですよ」と同意。齊藤明雄氏は「近本が怪我でいなかったんですけれども、その時は中野がしっかりとカバーできたことが大きかったと感じますね」と分析した。
投手陣はしっかり踏ん張り、打線は下位からチャンスを作り上位で還す。理想的な戦いを続ける阪神に死角は見当たらない。
☆協力:フジテレビONE『プロ野球ニュース2023』