「こんなこと想像していなかった」
ヤクルトは19日、神宮球場で行われた中日戦に3-2で勝利。2連勝で3カードぶりの勝ち越しを決めた。
先発・高橋奎二が初回に石川昂弥の12号2ランで先制点を奪われたものの、2回のピンチを無失点でしのぐと、その裏に打線が丸山和郁の適時二塁打で1点を返し、6回裏に相手先発・髙橋宏斗の暴投で2-2の同点に追いつく。
さらに7回裏は先頭の丸山の安打を皮切りに一死三塁のチャンスを作り、1番の武岡龍世がレフトへの犠飛。3-2と試合をひっくり返し、この1点のリードを守り切った。
村上宗隆が体調不良のため、「特例2023」の対象選手として出場選手登録を抹消された。不動の4番が不在の中、この日も若手の活躍が光った。
連日のお立ち台に上がった武岡は「こんなこと想像していなかったので、嬉しい気持ちでいっぱいです」と声を弾ませると、「つないでくれたので、そのチャンスをどうにか生かしたいと思って打席に入りました」と話し、勝ち越し犠飛については「できすぎかなと思います」と振り返った。
髙津臣吾監督も、武岡については「良く粘れるようになったかなと思います。相手の特徴を見ながら、バッティングができるように少しずつなってきた」と高評価。
また、2安打1打点に決勝のホームインと躍動した丸山和も「今日のようなバッティングでランナー出てくれたりね。昨日、今日と8番を打たせていますけど、凄くいい働きをしてくれているなと思います」と称え、若手2人の奮闘を称えた。
苦しいチーム状況の中で、若手の成長が希望の光となる。5位からの巻き返しへ、チーム全員で上位浮上を狙う。
取材・文=別府勉(べっぷ・つとむ)