8月最後のホームゲームを勝利で飾る
チームトップの10勝をあげている左腕の意地に、組み替えた打線もしっかり応えて快勝。4連敗と苦しんでいたDeNAが、ようやくトンネルを抜け出した。
この日の先発は、前回登板で足をつりながら7回を投げきる気迫で10勝目を挙げた東克樹。あれから中5日での登板となったが、6回まで散発の3安打で無失点に封じる好投を見せる。
3-0で迎えた7回表、一死から西川龍馬に二塁打を浴び、続くマット・デビッドソンに適時打を浴びて1失点。2点差となってなおも一死一塁となったが、坂倉将吾と堂林翔太を外野フライに仕留めて最少失点でしのいだ。
打線も苦手としている床田寛樹に対し、2回先頭の山本祐大が安打で出塁。東が送って下位打線で二死ながら二塁のチャンスを作ると、この日1番に入った大田泰示が起用に応えるレフトへの適時打を放って先制に成功した。
さらに3回にはネフタリ・ソトのレフトポールに直撃する2ランで3-0と加点。2点差の終盤は8回をJ.B.ウェンデルケン、9回は森原康平のリレーでリードを守り抜き、久しぶりにホームのベイスターズファンから歓声が沸いた。
試合後、三浦大輔監督は東について「しっかりゲームメイクができていますし、3ボールになってもゾーン内で勝負ができる。コース、高さに投げてカウントを作ることができている」と左腕の安定した投球を称える。
続けて、組み替えた打線には“相性”と“打線の流れ”の両にらみで構成したことを明かしつつ、「(山本)祐大が出て、しっかりと送って先制できた。(大田)泰示が勢いをつけてくれる良い働きをしてくれました」と先制点を呼び込んだ2人の活躍に目を細めた。
連敗で借金生活転落も危惧されたところだったが、「貯金がなくなっただけで、シーズンが終わったわけではない。残り30数試合でどれだけ積み上げていけるか」と再び前を向いて歩み始めた三浦ベイスターズ。
あすからはロードでの戦いがスタートするが、前だけを向いて戦って行く。
取材・文=萩原孝弘