「手術もありましたけど、7年目にして二桁いけたのはよかったです」。
ロッテの種市篤暉は前回登板の18日・楽天戦で、プロ7年目で自身初の2桁勝利をマークした。
この二桁勝利に種市の新人時代、ファームで投手コーチを務め現在は一軍投手コーチを担当する小野晋吾コーチは「僕の一つの目標じゃないですけど、彼が入ってきた時からなんとか一軍でまず一軍選手になることと、10勝、勝てるピッチャーにしたいという思いがあったので、そこはクリアしてくれたなと思います」と胸を撫で下ろした。
種市の新人時代、ファームの試合前練習が終わった後、高卒同期入団の島孝明さん(19年限りで退団)と共に小野コーチが見守る中、サブグラウンドで黙々とランニング、ダッシュをしている姿をよく目にした。
「僕もコーチなりたての頃だったので、2人が主力になってもらえるようになんとかサポートしていきたいなと思っていました。それが一つ形となってできたというか、彼の頑張りだと思うんですけど、そういう選手になってくれたので、僕としても感慨深いというか嬉しかったですね」(小野コーチ)
小野コーチが当時、よく種市について語っていたのは、“コツコツトレーニングをやっている”ということ。種市も今季でプロ7年目、小野コーチから見て新人時代と現在で変化など感じる場面はあるのだろうかーー。
「変わらずに(20年の右肘トミー・ジョン手術の)リハビリ期間もずっとファームで頑張ってやってくれていた。こっちが止めるくらいやってしまう子なので、その辺をやりすぎないように見ながらやっていたつもりです。コツコツやり続けるところは変わらないですし、彼の良さだと思うので、そこは消さずに見守っていました」。
小野コーチは昨季からファーム担当から一軍投手コーチとなり、種市も今季から一軍に本格復帰。
「タネの場合、考えすぎてしまうことがあるので、できるだけプラス、プラスに考えられるように話していたつもりなんですけどね、結構マイナス思考的なところが多かったりするので、なるべくプラスに変えられるようにアドバイスしていますね」。
30歳以下の一軍先発陣は登板翌日に、前日の振り返りを小野コーチと行う。
その振り返りでも「そうですね、よく考えて投球もしていますし、とにかくいろんなことを考えて投げているんだなと振り返りをしながらも感じているので、それが偏りすぎないようにじゃないですけど、いい方向に行くように話をやっていますね」と小野コーチ。
種市は初めて二桁勝利を達成したが、今後はチームを引っ張るエースとして活躍が期待される。小野コーチも種市について「まだまだこれからだと思いますし、僕の中ではスタートラインに立った感じ。まだまだ上を目指している選手、怪我をしないように上手く見守っていけたらいいんじゃないかなと思います」と語った。思い返せば種市が新人時代から3年間背負った背番号は、小野コーチが若手時代に着けていた同じ背番号『63』。種市の成長をこれからも小野コーチは見守っていく。
取材・文=岩下雄太
ロッテの種市篤暉は前回登板の18日・楽天戦で、プロ7年目で自身初の2桁勝利をマークした。
この二桁勝利に種市の新人時代、ファームで投手コーチを務め現在は一軍投手コーチを担当する小野晋吾コーチは「僕の一つの目標じゃないですけど、彼が入ってきた時からなんとか一軍でまず一軍選手になることと、10勝、勝てるピッチャーにしたいという思いがあったので、そこはクリアしてくれたなと思います」と胸を撫で下ろした。
種市の新人時代、ファームの試合前練習が終わった後、高卒同期入団の島孝明さん(19年限りで退団)と共に小野コーチが見守る中、サブグラウンドで黙々とランニング、ダッシュをしている姿をよく目にした。
「僕もコーチなりたての頃だったので、2人が主力になってもらえるようになんとかサポートしていきたいなと思っていました。それが一つ形となってできたというか、彼の頑張りだと思うんですけど、そういう選手になってくれたので、僕としても感慨深いというか嬉しかったですね」(小野コーチ)
小野コーチが当時、よく種市について語っていたのは、“コツコツトレーニングをやっている”ということ。種市も今季でプロ7年目、小野コーチから見て新人時代と現在で変化など感じる場面はあるのだろうかーー。
「変わらずに(20年の右肘トミー・ジョン手術の)リハビリ期間もずっとファームで頑張ってやってくれていた。こっちが止めるくらいやってしまう子なので、その辺をやりすぎないように見ながらやっていたつもりです。コツコツやり続けるところは変わらないですし、彼の良さだと思うので、そこは消さずに見守っていました」。
小野コーチは昨季からファーム担当から一軍投手コーチとなり、種市も今季から一軍に本格復帰。
「タネの場合、考えすぎてしまうことがあるので、できるだけプラス、プラスに考えられるように話していたつもりなんですけどね、結構マイナス思考的なところが多かったりするので、なるべくプラスに変えられるようにアドバイスしていますね」。
30歳以下の一軍先発陣は登板翌日に、前日の振り返りを小野コーチと行う。
その振り返りでも「そうですね、よく考えて投球もしていますし、とにかくいろんなことを考えて投げているんだなと振り返りをしながらも感じているので、それが偏りすぎないようにじゃないですけど、いい方向に行くように話をやっていますね」と小野コーチ。
種市は初めて二桁勝利を達成したが、今後はチームを引っ張るエースとして活躍が期待される。小野コーチも種市について「まだまだこれからだと思いますし、僕の中ではスタートラインに立った感じ。まだまだ上を目指している選手、怪我をしないように上手く見守っていけたらいいんじゃないかなと思います」と語った。思い返せば種市が新人時代から3年間背負った背番号は、小野コーチが若手時代に着けていた同じ背番号『63』。種市の成長をこれからも小野コーチは見守っていく。
取材・文=岩下雄太