5回無失点も2ケタ勝利はお預け
オリックスは26日、本拠地でロッテと対戦し0-0の引き分け。延長12回、両軍合わせて13人の投手が登板した総力戦は痛み分けとなったが、この結果オリックスに優勝へのマジックナンバー「24」が点灯した。
上述した“13人”のうち、オリックスが過半数超えとなる8人の継投となった。多くの投手をつぎ込むことになった要因が、先発・山下舜平大の緊急降板である。
この日も5回まで無失点と安定感抜群の投球を続けた21歳だったが、6回表に向けた投球練習中に何かを訴える仕草を見せてベンチへ。そのまま6回表のマウンドに戻ってくることはなく、2番手・比嘉幹貴へ投手交代となった。
球団は後に「腰の張り」と降板の理由を発表。26日放送のCSフジテレビONE『プロ野球ニュース』に出演した齊藤明雄氏も「投球練習を途中で辞めてしまったのでどうしたのかなと」と心配しながら見つめていたが、「投球練習の足の上げ方を見た時に、下半身かなと。肘とか肩ではないなとは思いました」とし、投手にとって生命線となる肘・肩の故障ではなかった点についてはほっと胸をなでおろした。
今季ここまで9勝3敗と一人で6つの貯金を作り、規定未到達ながら防御率は1.61とすさまじい投球でチームを支えてきた男だけに、当然ながら戦線離脱は避けたいところ。報道によると幸いにも大事には至らなかったようだが、齊藤氏も「とはいえ心配にはなりますよね」としたように、箇所が箇所だけに状態を慎重に見極める必要がありそうだ。
安定した戦いぶりで8月中にマジックを点灯させた今年のオリックス。思えば過去2年はリーグ連覇を成し遂げたが、どちらの年もマジックがつかないまま、競りに競っての優勝だった。
このままの勢いでリーグ3連覇、そして日本一を目指していくうえで、山下舜平大の力は欠かせない。無理は禁物だが、なるべく早いうちにマウンドに戻って躍動する姿を見せてもらいたいところだ。
☆協力:フジテレビONE『プロ野球ニュース2023』