チーム一丸で叩き出した14安打・13得点
DeNAがクライマックスシリーズ出場権を争う4位・巨人に2連勝。2日の試合は終わってみれば13-4の大勝となったが、勝負の分かれ目となったのが“守備力”だった。
1回裏の攻撃。先頭の関根大気が安打で出塁も、続く桑原将志の打席中に一塁走者の関根が牽制で誘い出されてしまい、一転してチャンスの芽が摘まれてしまうピンチを迎える。しかし、相手の二塁手・門脇誠の落球により二塁への進塁が叶うと、桑原がレフトへ適時二塁打。そこから一気に3点を奪った。
2回にも関根の一塁へのゴロを秋広優人が弾き、先頭打者がエラーで出塁。さらに四球も絡めて作ったチャンスに、宮﨑敏郎が適時打で応えるなど、相手のミスから効率よく得点を重ねていった。
反対に守りでは、3回表の先頭打者・浅野翔吾が放ったセンターへの大飛球を桑原がフェンスに激突しながら見事にキャッチ。4回には無死二塁から坂本勇人に適時打を浴びたものの、打球を処理した左翼手の佐野恵太が二塁に好返球を送って坂本の二進を阻止。相手の勢いを断ち切る好守で先発・石田健大を盛り立てた。
6回表には伊勢大夢が岡本和真に一発を浴び、気が付けば1点差まで詰め寄られるシーンもあったが、なおも二死ながら一・二塁のピンチを代わった上茶谷大河が無失点で切り抜けると、その裏に関根と宮﨑の本塁打が飛び出してリードを拡大。7回にも5得点、8回も1得点と終盤で相手を突き放し、大勝を収めたDeNAが連勝を4に伸ばした。
試合後、三浦大輔監督は「初回から良い攻撃ができていますし、先制・中押し・ダメ押しと、最後まで良い攻撃ができたと思います」と爆発した打線を高評価。
序盤の攻撃に関しても「ミスがあるのが野球ですけれども……」と前置きしたうえで、「やれることをしっかりできたことが大きかったと思います」とし、「相乗効果で、みんなでつないでつないでというところ。打線もみんながカバーしていけたかなと思います」とコメント。チーム一丸でつなぐ野球ができていたことを強調した。
また、守りでも6回の継投の場面を挙げながら、「今日は上茶谷があそこでしっかりカバーして、流れを切ってくれたことが大きかったと思います」と語り、一打同点のピンチを防いだ右腕にも賛辞の言葉を送る。
4位・巨人を相手に連勝と、波に乗ってきた三浦ベイスターズ。指揮官も「打線が上向きになってきたので、投手も思い切って投げられるようになってきた」と手応えを口にしている。
ホームでライバル相手にスイープを決め、上位追撃に照準を定めていくことができるか。3日の試合も重要となる。
取材・文=萩原孝弘