2023.09.03 18:00 | ||||
東京ヤクルトスワローズ | 1 | 終了 | 7 | 阪神タイガース |
神宮 |
「もちろんストレートの走りも抜群だったけど…」
阪神は3日、敵地でのヤクルト戦に7-1で勝利。先発した伊藤将司は大量援護を背に9回90球1失点で完投し、今季9勝目を手にした。
チーム2連勝中のマウンドに上がったこの日の伊藤は、初回いきなり二死二塁のピンチを招くも、迎えたヤクルトの主砲・村上宗隆を二ゴロに打ち取りその後も抜群のテンポでスコアボードに「0」を並べていく。
8回を78球で抑え向かった9回のマウンドでは、一死から本塁打を浴び完封こそ逃してしまったものの、後続を抑え9回90球1失点、5安打・3三振・無四球の内容でゲームセット。試合後は「チームの雰囲気もとてもいいので、ここからもどんどん勝って“アレ”をできるように頑張ります」と力強く今後の意気込みを語った。
あわやマダックスの快投を見せた阪神の左腕エースについては、同日放送のCSフジテレビONE『プロ野球ニュース』に出演したヤクルトOBの真中満氏も「完全に伊藤のペースという投球でしたね」と称賛。
続けてこの日の投球について「今日はもちろんストレートの走りも抜群だったんですけど、ツーシームですよね。これで上手くタイミングを外しつつ、右バッターもカットボールを気になりすぎてどうしてもツーシームを引っかけていた」と左右の揺さぶりが効果的だったと振り返った。
また他にも伊藤の驚異的な投球テンポについて、番組内では打者31人との対戦で21人が3球以内で決着をつけたというデータが紹介されると真中氏は「やっぱり序盤に点差がありましたし、待ってるとすぐ追い込まれてしまうのでこの指示は僕は淡白では無いと思うんですよ。打ちながらもっと芯に当てる打球がもっと増えたら良かったと思うんですけど、今日の伊藤の投球を捉えるのはなかなか難しかった」とコメント。
2回で6点のビハインドを背負ったヤクルト打線から見れば、早いイニングで点差を縮めたかった上に投手有利なカウントを作られる事を避けるべく結果的に早打ちに切り替えたものの、伊藤の巧みな投球術の前に散ったと分析した。
伊藤の活躍で阪神はマジックを15に減らした他、2位広島とのゲーム差も「7.5」まで拡大してセ・リーグ首位を独走している。18年ぶり悲願の“アレ”に向け、クールなサウスポーが見せる快投に今後も注目したい。
☆協力:フジテレビONE『プロ野球ニュース2023』