「見てて楽しいですよ」

　阪神は3日、敵地でのヤクルト戦に7－1で大勝。序盤から大量得点を奪い一気に主導権を握ると、投げては先発の伊藤将司があわやマダックスの快投で相手を寄せ付けず、同一カード3連勝を飾った。

　連勝中の勢いをそのまま、チームに流れを呼び込んだのが「5番・三塁手」でスタメン出場した佐藤輝明だ。初回から相手の失策で先制しなおも一死二・三塁の場面で打席に向かうと、初球を完璧に捉え17号3ランを右翼席に叩き込んだ。

　この一発で勢いづいた阪神はその後も順調に追加点を獲得してスイープに成功。佐藤はその後全打席三振に倒れたものの、ヤクルト3連戦で2本塁打に6打点の数字を残した。

　好調の佐藤については、同日放送のCSフジテレビONE『プロ野球ニュース』に出演した真中満氏も「この一発がかなりヤクルトには応えたと思うんですよ。だからこれは貴重なホームランとなりましたね」と称賛。

　また本塁打後に全打席三振に終わった事についても「でもね、一番いい所で一本出るって事ですからね」とその勝負強さを称えると、同じく出演した齊藤明雄氏は「三振もあるしホームランもあるので、見てて楽しいですよ」と佐藤の魅力を解説。

　続けて「投げてる時は嫌ですよね。コースを間違えればスタンドに持っていかれる、間違えなければ三振という感じですから本当に注意して投げなければいけないですし、一番球数が増えるタイプのバッターなんじゃないかなと思います」と語り、ワンミスが本塁打に繋がる為細心の注意を払いながら対戦しなければならないと投手心理を語った。

　プロ3年目の佐藤は、一時は二軍に落とされるなど不調に陥っていたものの、8月は24試合に出場して打率.300の好成績を残すなど夏場で状態を上げてきた。

　目前に迫った18年ぶりの“アレ”に向け、この男の活躍に今後も注目していきたい。


☆協力：フジテレビONE『プロ野球ニュース2023』