打線は4番の一発から活気づく
ヤクルトは6日、神宮球場での巨人戦に4-2で勝利。連敗を「4」でストップさせた。
初回、巨人の攻撃が終わった直後に降雨の影響で45分間中断したゲームは、4回まで両軍無得点で進んだ。
ヤクルト先発の小澤怜史は4回まで巨人打線を無失点に抑えていたが、5回二死から門脇誠に安打を許すと、続く丸佳浩に四球を与え、4番の岡本和真にレフトへ適時打を浴びて1点を先制されてしまう。それでも、6回も続投して許したのはこの1点のみ。6回・105球、6安打で1失点と試合を作った。
右腕は「今日はなんとか粘れた。そこが良かったと思います」と振り返り、「ピンチになってもしっかり攻めていく」と気持ちを奮い立たせた。
緩急自在の投球で6勝目を手にしたが、投球の組み立ては捕手に任せている。「あとは自分が投げ切れるかどうか」と言い、この日バッテリーを組んだ捕手の古賀優大を信頼して投げ切った。
髙津臣吾監督も小澤の投球に「彼らしさというか持ち味というか、十分出したピッチングだったと思います。緩急もよく使えた良いピッチングだった」と高評価を与えた。
打線は6回、村上宗隆が巨人3番手のアルベルト・バルドナードが投じた6球目のストレートを捉えると、バックスクリーンに届く26号ソロ。「ピッチャーが粘ってくれているので点を取ってあげたかったですし、追いつけて良かったです」と振り返った4番の一発で打線が活気づく。
続く5番のドミンゴ・サンタナが三塁への内野安打で出塁すると、バッテリーミスも絡んで二死ながら二塁のチャンス。ここで7番の長岡秀樹がセンターへ適時打を放ち、2-1と逆転に成功した。さらにこの回は代打の青木宣親と内山壮真にも連続適時打が飛び出して一挙4点。4-1とリードを広げた。
直後の7回表に1点を返されて4-2とされたが、最後は守護神の田口麗斗が抑えて勝利。今季から抑えを任された10年目・27歳が、節目の30セーブを記録。かつて名クローザーだった指揮官も、「30のセーブができるというのはなかなか簡単なことではない」と左腕を賞賛した。
取材・文=別府勉(べっぷ・つとむ)