達川氏が指摘したフォームの変化
DeNAは広島相手に連夜の延長サヨナラ負け。連敗も3となり、2位とのゲーム差は6まで広がってしまった。
連敗ストップを託され先発のマウンドへ立った今永昇太は、毎回安打を許す苦しいながらも要所を締める力投で5回まで無失点。バットでも二塁打で打点、三塁打で得点と野手顔負けの活躍をみせた。
しかし6回、二死一・二塁から代打の會澤翼に三塁線を抜かれ2点を返されると、三浦監督はエドウィン・エスコバーへ交代を決断したが、小園海斗にレフトへ二塁打を浴び同点とされ、白星を手にすることができなかった。
その後両軍のリリーフ陣が一歩も引かず延長に入ると、11回裏に7番手の中川虎大がデビッドソンにホームランを被弾。痛恨の連夜のサヨナラ負けを喫した。
6日放送のCSフジテレビONE『プロ野球ニュース』に解説として出演した達川光男氏はサヨナラ被弾の中川虎大に対し「正々堂々と勝負するのはいいんですが、これは今は亡き野村克也さんが言っていた『常識の嘘』ですよ。デビッドソンのホームランゾーンは真ん中外寄りなんですよ。インサイドはホームランゾーンではないんです」と長打を警戒した“セオリーどおり”のアウトコース攻めに苦言を呈した。
「清原(和博)が12本のサヨナラホームランを打っているんですけど、真ん中外よりなんです。だから原点に投げていればいいってもんじゃないんですよ。そういうところで色々ピッチングを考えて欲しいとDeNA投手陣には言いたい」と経験豊富なキャッチャー目線で喝を入れた。
また好投しながらも勝ち星を手にできなかった今永には「春先と比べて横振りになっていますよ。腕が下がって横振りになっているので、會澤に投げたボールもスライダー回転になっているんですよ。だからインサイドのボールが、ちょっとカット気味にくる」と肘の下がったフォームを指摘。
「150キロを超えるストレートが来るんですが、ラインも上手く出ないんですよね。だから彼のウイニングショットであるチェンジアップもスライダー気味で、本当はちょっとシュート回転して右バッターの外へ逃げていくようなボールになるんですが」と悪循環に陥っていると分析した。
さらに「フォームを戻さない限り今永はクライマックスもこれからも勝てないでしょう」と言い切った。
これで6試合勝ち星から遠ざかっているエース今永。達川氏の言うようにフォームが原因なのか。次回の登板に注目したい。
☆協力:フジテレビONE『プロ野球ニュース2023』