指揮官も高評価「どんどんアピールしてほしい」
ヤクルトは7日、神宮球場で巨人と対戦。2-5で敗れた。
先発の高橋奎二は4回に岡本和真に38号2ランを浴びて2点を先制されると、2-2で迎えた6回には梶谷隆幸と長野久義に連打を浴びて無死二・三塁のピンチを招き、丸佳浩にセンターへの犠飛を打たれて勝ち越しを許した。
その後は1点差のまま9回を迎えるも、2番手の高梨裕稔が一死一塁から坂本勇人に17号2ランを浴びて手痛い2失点。連勝とはならず、ホームでカード負け越しを喫した。
高橋は「今日は全体的にバランスよく投げることができましたが、一発を打たれた失投がもったいなかった」と振り返った。
打線は4回二死二塁から村上宗隆が右翼フェンス直撃の適時二塁打を放ち、5回には先頭のホセ・オスナが左中間へ19号ソロを放ったが、結果的にはこの2得点のみ。
厳しい戦いを強いられた中で、今後に向けてアピールを見せたのが「7番・左翼」でスタメン出場したドラフト3位ルーキーの澤井廉だ。
同点に追いついた直後、5回裏の第2打席では赤星優志からセンターに弾き返す安打を放ち、1点を追う7回裏は一死走者なしの場面で相手のルーキー・船迫大雅からライトへの安打。プロ初となるマルチ安打を記録した。
一軍に帯同しながらもなかなか思うような結果が出せず、「なんでファームでできていたことが同じようにできないのかと考えた」という澤井。
そのうえで「力みだったり、アンテナをちょっと張りすぎてしまったり、集中し切れていなかったなと思った」と分析し、この日は「スタメンで出させてもらっている以上、積極的に自分のやるべきことに集中しよう」と気持ちを新たに臨んだという。
髙津臣吾監督も、澤井について「どんどんアピールしてほしいと思います」と期待を寄せている。苦戦が続くチームの希望の光として、今後もルーキーの奮闘に注目だ。
取材・文=別府勉(べっぷ・つとむ)