早くも2度目の受賞「本当に光栄」
『大樹生命月間MVP賞』の8月度受賞選手が8日に発表され、セ・リーグ投手部門はDeNAのトレバー・バウアーが受賞した。
8月は6試合に先発登板し、うちの3試合が中4日での登板だったというフル回転。リーグトップの43イニングを投げ、リーグトップタイの3勝をマークした。
なかでも3日の広島戦は延長10回を一人で投げて4安打・無失点に封じるという熱投も。“サイヤング賞投手”の実力を見せつけた。
バウアーは受賞について「たくさんの良い投手、良い選手たちがいる中で受賞できて、本当に光栄です。また隣にいる牧選手とともに受賞できて、本当に嬉しく思います」とDeNAの“投打独占”を喜んだ。
また、6月に続き2回目の受賞となったことにも「基本的には同じ気持ちです。常に自分がベストなプレーヤーになれるように考えてやっていますので、今回の受賞も同じように特別です」と微笑んだ。
8月の活躍には「とても良い月になったと思います。6月1日の試合から安定した投球を続けられていたと思うんですけれども、その中で野手もすごく良い状態でプレーしていたので、その中でいっぱい勝てたことが嬉しかったと思います」とコメント。
闘志を前面に出すスタイルについても「やはり大前提として、勝つためにみんなプレーをしていますので、勝ちにこだわるというのは一番持っている部分でもあります」とし、「とにかく自分自身が負けず嫌いであること、特に自分が投げている試合は絶対に負けたくないという気持ちが強くあるので、自分の性格が勝ちにこだわる姿に繋がっていると思います」と勝利への強い想いを口にした。
早期復帰にも意欲
見事な活躍を続けていた右腕だが、現在は戦線離脱中。8月30日・阪神戦の3回、近本光司の打球を倒れ込みながらファーストへ送球した際に「右腸腰筋遠位部損傷」を負い、翌日に登録を抹消された。
現在は「痛みはないです。リハビリをして回復に務めて、一日でも早く復帰をすることを目標にしてます」としたが、「可動域とか、力がきちんと入るかとかの段階を経て、そのあと野球の活動になります。見通しはまだわからないです」と復帰時期については不透明な状況だと明かしている。
それでも「もちろん、投げる気持ちでいっぱいです。出来ることなら今すぐにでも投げたい」と復帰への想いは強い。
その中でも焦ることなく、「まずはしっかりと身体を治して、完全に良い状態に戻して、チームを助けられるようなピッチングが出来るようにしたいです」とし、あくまでも“完全復活”を見据えて歩みを進めている。
同時に月間MVPを受賞した牧秀悟も「毎度毎度自分のやるべきこと、長いイニングを最少失点で投げてくれてますし、バッター陣がそれに応えられないときでも0点に抑えてくれたり、すごく頼もしいです」と口にするなど、チームメイトからの信頼も厚い“闘将”バウアー。
まずはコンディションを万全に整え、来日時からターゲットとしている“チャンピオンシップ”に向かっていく。
取材・文=萩原孝弘