坂口氏「彼が元気だと打線が活気づく」

　楽天は10日、敵地でのソフトバンク戦に6－4で勝利。3位との直接対決カードに勝ち越しを決め、これでAクラスまで残り「1.5」ゲーム差まで迫っている。

　ソフトバンクとのビジター3連戦で、チームをけん引したのが4年目の小深田大翔だ。まず8日の試合では5打数3安打4打点を記録する暴れっぷりを見せつけると、続く10日の試合でも3打数1安打に犠打2つを成功させるなど打線の潤滑油として奮闘。

　1勝1敗で迎えたこの日は、初回に敵失で出塁してから村林一輝の適時打で本塁を踏むと、続く2、3、8回にも安打を放ち猛打賞を達成。さらに8回にはリーグ単独トップとなる28盗塁目を成功させるなどの獅子奮迅の活躍でチームの攻撃を活性化させた。

　ソフトバンク3連戦で実に打率.538（13－7）、4打点、2盗塁を記録した楽天の切り込み隊長について、同日放送のCSフジテレビONE『プロ野球ニュース』に出演した坂口智隆氏は「この選手が元気だと打線が活気づく」と開口一番称賛。

　続けて「足も使えますし、守備も内外野どこでも守れるので、定着してほしいですよね。攻撃の流れもできやすくなる」と高い機動力にユーティリティ性を評価し、スタメン定着に向けてエールを送った。

　同じく出演した平松政次氏は「チームがある程度強くなったり、上昇気流に乗るのはやっぱりトップバッターなんですよね」と発展途上のチームにおける切り込み隊長の重要性を説くと、続けて「トップバッターが出ると点は入りますし、もってこいの1番なんじゃないかな」と小深田の1番打者としての適性を高く評価した。

　小深田はここまで112試合に出場して打率.254に出塁率.326を残している他、盗塁部門では僅差で周東佑京を抑えて首位を維持しており、自身初のタイトル獲得も見えてきた。

　上位の背中が目前に迫ったチームの中で、27歳の小柄なスピードスターが放つ存在感が日増しに強くなっている。


☆協力：フジテレビONE『プロ野球ニュース2023』