阪神の1番・近本光司、2番・中野拓夢がチャンスメイクし、5番・佐藤輝明が先制の第19号満塁本塁打を放った。

　0－0の3回先頭の近本が巨人先発・横川凱のカーブをセンター前に弾き返すと、続く中野の初球、完全に投球モーションを盗み二塁盗塁成功。

　MBSラジオ制作でニッポン放送でも放送された『阪神－巨人戦』で解説を務めた藪恵壹氏はこの盗塁に、「これは完全に癖を知っているからですね。タイガースは牽制が来ないという前提で、足が上がる前にスタートを切りましたよね」と解説。中野が二塁への内野安打で一、三塁とチャンスを広げる。藪氏はこの内野安打に「中野選手は先ほどの打席もそうでしたけど、進塁打を打ちにいっていましたよ。引っ張りに行っていますのでね、強引に一、二塁間に打ちにいっていますね」と評価した。

　3番・森下翔太が四球を選び無死満塁。巨人はここで横川から松井颯にスイッチした。4番・大山悠輔は空振り三振に倒れたが、5番・佐藤が右中間スタンドへ放り込んだ。藪氏は「先ほどの打席はフェンスまでだったんですけど、この打席もほぼ同じ方向にいい打球が飛びましたね」と振り返った。

　試合前まで優勝マジック「3」の阪神が、最高の形で先制した。

（提供＝MBSベースボールパーク）