チームは7カードぶりの勝ち越し
ヤクルトは13日、神宮球場で広島と対戦。5-1で快勝を収めた。
先発したルーキーの吉村貢司郎にとって、大きな援護点となる2発が初回に飛び出した。無死一塁から2番のホセ・オスナが左翼席へ21号の先制2ランを放てば、一死から4番の村上宗隆が2試合連続となる28号ソロを右翼席へと放り込む。
いきなり援護を受けた右腕は、この日が上半身のコンディション不良から復帰して2戦目のマウンド。4回に堂林翔太に10号ソロを浴びたが、6回は二死一・二塁と得点圏に走者を背負いながら、代打の松山竜平をフォークで捕邪飛に打ち取りピンチを切り抜けるなど、ストレートと変化球のコンビネーションで広島打線を6回4安打1失点に抑えた。
5月9日の阪神戦(甲子園)以来、実に4カ月ぶりとなる白星に「自分の中では長かったですし、もどかしい気持ちもありましたし、早く復帰したいなという気持ちもあった」と吉村。
続けて「その中でも自分のやるべきことが明確にあったので、そこはしっかりとやって、いつでも試合で投げられる準備をやって、今日を迎えられたのかなと思います」とし、「すごいうれしい気持ちもありますし、ほっとした気持ちもあります。いろんな気持ちがすごく混じっている感じで」と久々の勝利を噛みしめる。
それでも、「まだまだ試合はあるので、その中でも投げられるようにこれからも頑張っていきたいという気持ちです」と語り、最後は残りの試合も見据えて気を引き締めた。
髙津臣吾監督も、吉村の投球について「100点ではないですけど、緩急使いながら、らしさは出ていた。低めの真っすぐにも力ありましたし、そこから変化される球も操れたんじゃないかと思います」と評価。
ルーキーの好投に打線も応え、3-1で迎えた7回には長岡秀樹が貴重な追加点となる適時二塁打を放ち、5-1とリードを広げてそのまま逃げ切り勝ち。勝ったヤクルトは7カードぶりのカード勝ち越しとなった。
取材・文=別府勉(べっぷ・つとむ)