ニュース 2023.09.27. 05:00

慶大・谷村然「やるしかない」と気迫の3連投!好リリーフで今季初白星「力を振り絞って投げました」

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慶大・谷村然投手
【東京六大学野球・秋季リーグ戦】
○ 慶大 5 - 4 法大 ●
(26日・神宮)

 慶大が見事な逆転劇で法大を破り、勝ち点を奪取。5番手で登板した谷村然投手(4年・桐光学園)は3回1/3を無失点と好リリーフを披露し、今季初白星を掴んだ。

 同じ轍は踏まない。谷村は己を信じ、力の限り右腕を振った。1点リードの6回二死満塁から登板。連打を浴びて逆転を許したが、直後の攻撃で味方が3点を奪い、またしても試合をひっくり返した。「打たれてしまったことはしょうがない。今のバッターをどう抑えるか、気持ちを切り替えて投げました」と引きずることなく再びマウンドへ上がると、7回以降は相手打線に全く仕事をさせず。最終回は3者凡退で試合を締めくくると、ガッツポーズを何度も繰り出して喜びを爆発させた。

 疲れを感じさせない力強い投球は、期待感しか残さなかった。連日の登板となった前日25日は0-0の延長12回から登板し、法大が誇るクリーンアップを3者凡退に打ち取る圧巻の投球で価値あるドローに貢献。この日は3連投となったが「やるしかないと。しっかりアウトを取るまで、力を振り絞って投げました」とフル回転でベンチの期待に応えた。

 大事な一戦の先発を任されたルーキー・竹内丈投手(1年・桐蔭学園)をはじめ、6回途中までをつないだ下級生4投手が法大の強力打線相手に全力で向かっていけたのも、頼もしく、そして心強い4年生が控えていたからに違いない。堀井哲也監督は「3連投で体力的に厳しいところもあったでしょうけど、状態は良かった。バッターに向かっていく気持ちや集中力は素晴らしかった」と右腕の力投を称賛した。

 チームは開幕節から2カード連続で勝ち点を奪い、明大に並んで首位タイに浮上。4季ぶりのリーグ優勝へ、まだまだ負けられない戦いは続くが「アウトを1つずつ積み重ねて27個取り切って、最後1点多く取って勝っていきたい」と背番号11。残り3カードも快投を演じ、ラストシーズンを実り多き秋にしてみせる。

取材・文=灰原万由(はいばら・まゆ)
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