劇的サヨナラ勝ちで最下位は回避
ヤクルトは4日、神宮での阪神戦に5-4で勝利。今季最終戦をサヨナラ勝ちで飾った。
最後の最後でリーグ連覇王者の意地を見せた。今季143試合目、負ければ最下位が決まってしまう一戦は1点ビハインドの状況で9回裏を迎えたが、内山壮真の適時打で追いつくと、最後は一死一・三塁の場面で山田哲人がサヨナラ犠飛を放ち、劇的な逆転勝利を挙げた。
髙津臣吾監督は「最後は素晴らしい集中力と走塁とつなぎ。よく相手のクローザーから2点もぎ取ったと思います」とし、セーブ王のタイトルが確定している岩崎優を攻略した攻撃陣を称えた。
リーグ3連覇を狙って臨んだ今季だったが、最終的には5位に沈んだ。指揮官は「去年、一昨年と良いシーズンを送れただけにね。今年ももう1回と思ってスタートを切ったんですけど、なかなかうまくいかず、こういう結果になってしまったことは、すごくファンのみなさんには申し訳ないという気持ち」と悔しさをにじませた。
この日は7回からドラフト1位ルーキーの吉村貢司郎が4番手としてプロ初の中継ぎ登板。今季4勝を挙げている右腕が2回2/3を無失点に抑えると、同じくルーキーでドラフト2位の西村瑠伊斗は3回に代打でプロ初出場を果たした。結果は空振り三振に終わったが、本拠地の神宮でプロとしての第一歩を踏み出した。
伸び盛りの若手が今季の経験を必ずや来季へとつなげてくれるはずだ。髙津監督は「しっかり鍛え直して来年良いシーズンにしたいなと思っています」と語り、V奪回へ雪辱を誓った。
取材・文=別府勉(べっぷ・つとむ)