ニュース 2023.10.17. 06:00

慶大の頼れる7番打者・水鳥遥貴が2安打3打点と躍動 リーグVをかけて挑む早慶戦へ「絶対優勝します」

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慶大・水鳥遥貴外野手[写真=灰原万由]
【東京六大学野球・秋季リーグ戦】
○ 慶大 5 - 0 明大 ●
(16日・神宮)

 慶大はリーグ4連覇を狙う明大に完封勝ちを収め、勝ち点を4に伸ばした。7番打者・水鳥遥貴外野手(3年・慶應)が2安打3打点の活躍で、チームの勝利に大きく貢献した。

 頼れる7番打者のバットで、試合の主導権を完全に掴んだ。1点リードの初回二死満塁で迎えた第1打席。「回ってきたら自分にできることをやろうと考えて打席に立ちました」。ドラフト候補右腕の明大・村田に2球で追い込まれたが、見逃せばボールという外角高めの4球目をフルスイングすると、打球は右翼線で弾んだ。「練習からあのバッティングを心がけているので、練習通りのバッティングができた」と勝利を手繰り寄せる2点タイムリー。一塁ベース上の水鳥が応援席に向かって大きなガッツポーズを作ると、若き血の大合唱が神宮球場に響き渡った。

 一度火がつくと、水鳥の勢いは止まらない。4点リードの5回二死一塁では左腕・石原の外角低めカーブを逆方向へ弾き返し、5点目がスコアボードに刻まれた。初回の5得点のみで終わった1回戦と同様、2回以降はゼロ行進が続いていたが、待望の追加点を奪ってチームを鼓舞。2安打3打点とこれ以上ない働きを見せたバットマンを、堀井哲也監督は「今日は5点目の追加点が効果的だったと思う」と高く評価した。

 チームとしても、そして個人としても特別な思いを胸に負けられない戦いに挑んだ。今春の明大3回戦。1点リードの最終回、二死一・二塁のピンチで7番・小島の中前に抜けそうな打球に飛びついた際に右肩を負傷。水鳥の気迫溢れる好守により試合は勝利したが、その後1か月ほど戦線を離れた。この日も同じく明大3回戦で「頭には浮かんでいた」と水鳥。それでも「自分のやってきたことには自信があった。『絶対に勝たないといけない』という思いの中でいつも通りやれば大丈夫だと心がけてやっていました」と冷静さを欠くことなく6戦連続安打をマークし、チームに勝ち点をもたらした。

 開幕から4カード連続で勝ち点を奪い、最終週を前に単独首位に立った。残り1カード、早慶戦で勝ち点を獲得すれば4季ぶりのリーグ優勝が決まる。4年生と一緒に戦えるのも残りわずか。「4年生のために、スタンドで応援してくれているみんなのために、チームのために全力で集中してプレーしたい。そのためにあと2週間、自分にできることをやって全力で恩返しのつもりで頑張ります。絶対優勝します」と力強く宣言した。
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