2023.10.16 18:00 | ||||
千葉ロッテマリーンズ | 4 | 終了 | 3 | 福岡ソフトバンクホークス |
ZOZOマリン |
CSファーストステージ第3戦
○ ロッテ 4x - 3 ソフトバンク ●
<10月16日・ZOZOマリン>
ロッテがソフトバンクとの「2023 パーソルクライマックスシリーズ パ」のファーストステージ第3戦に勝利し、リーグ3連覇したオリックスの待つファイナルステージ進出を決めた。
0-0の10回に登板した澤村拓一が二死二塁から周東佑京に適時打、続く川瀬晃に左中間を破られる適時三塁打を打たれると、代わった坂本光士郎も柳田悠岐に適時打を浴び、3点を失った。
9回までソフトバンク投手陣に抑え込まれていた打線を考えると、重すぎる10回の3失点だと思われたが、マリーンズ打線は粘りを見せる。この回からマウンドに上がった津森宥紀に対し、中村奨吾の代打で登場した角中勝也が粘りに粘った3ボール2ストライクからの10球目のストレートをセンター前に弾き返す。1番に戻って荻野貴司の三塁への内野安打で一、二塁とし、一発が出れば同点という場面で、藤岡に打席が回ってくる。「前の2人が繋いでくれたので、ホームランを打つぐらいの気持ちで打席に入りました」。藤岡は津森が投じた初球の148キロストレートをとらえ、打球は右中間スタンド最前列、ラグーン席に飛び込む値千金の同点3ランで試合を振り出しに戻す。
勝利か引き分けでファイナルステージが決まるロッテ。11回、12回の守りをゼロに抑えてもファイナルステージ進出が決まるという中で、球場のボルテージは最高潮に達し、選手たちもサヨナラ勝ちへと突き進んでいく。二死後、岡大海のレフト前安打を放つと、続く途中出場の安田尚憲が、大津亮介の149キロストレートを右中間に弾き返し、一気に一塁走者の岡が生還。3点差をひっくり返す劇的サヨナラ勝利で、京セラD大阪行きの切符をつかんだ。
「先発ピッチャーがちょっと少なくて、リリーバーに負担がかかっているんですけど、本当にリリーバーが頑張ってくれている。チームとしては良い方向に進んでいると思います」と、吉井理人監督が16日の試合後の監督インタビューで話したように、16日の試合で澤村が3失点したが、3戦通してリリーフ陣の踏ん張りがあったからこそ、ファーストステージを突破できた。
特に1戦目、2戦目は先発が3回で降板し、4回からリリーフ陣が登板。2試合合計12イニングで、失点したのは1戦目の6回に坂本光士郎が柳田に2ランを打たれた2失点のみ。その坂本もシーズン中は貴重な左のリリーフとして、何度も支えてきただけにこの失点は責められない。
ブルペンを担当する小野晋吾コーチは3戦目の試合前練習後にブルペン陣について「みんなCS用というかいつどういう状況になってもいけるように準備してくれています。1戦目、2戦目と状況を見ながら自分たちで準備していましたし、途中で行ったメンバーもいい感じで入って行けたので、良かったと思います」と、シーズン中と変わらず、リリーフ陣はマウンド上で結果を残すため、早め早めの準備を心がけたことが好結果に繋がった。
1戦目は中村稔弥先発・佐々木朗希の後を受けて4回から登板し、2イニングを無失点、先発・西野勇士が3回で降板した2戦目も鈴木昭汰が2回2/3を無失点に抑える好リリーフ。シーズン中はあまり見られなかった2イニング、3イニングのロングリリーフに小野コーチは「今までなかったですけど、(中村)稔弥にしても(鈴木)昭汰にしても、長いイニングというか、いけるところまでいこうと思って準備に入ってくれたので、あそこでしっかり自分たちの仕事をしてくれたので良かったです」と労った。
中村稔はかつてのチェン・グァンユウから教わったロングリリーフの心得を「意識しています」と話し、「テンポよくも意識していますし、2戦目も(鈴木)昭汰とかもめちゃくちゃいいピッチングしていたなと思います」と振り返った。
3戦目も、小野コーチが試合前練習後の取材で「今日(16日)は総動員になると思う。今日(16日)勝たないと次がない。みんなそのつもりで準備してくれていると思いますし、今までやってきたことをやってくれればいい結果につながる。それを信じて今日は勝ちに行きます」と話したように、0-0の7回途中から西村天裕、8回・澤田圭佑、9回・益田直也が0で繋ぎ、10回はシーズン中チームで1度もなかった3連投を解禁し澤村がマウンドに上がり、イニング途中から坂本光士郎が登板、リリーフ陣が勝利を目指して、必死にバトンを繋いだ。
リーグ3連覇したオリックスとのファイナルステージでは、先発陣が手薄なことを考えると、ファーストステージの時と同様にリリーフ陣のフル回転が予想される。最大で6試合のファイナルステージも、リリーフ陣はチームの勝利のために必死に腕を振る。それを、現地で観戦するマリーンズファン、テレビ、ラジオから応援するマリーンズファンは選手のために熱い声援を送ってほしい。全員で最高の雰囲気のZOZOマリンスタジアムでもう一度、戦おう。
取材・文=岩下雄太
○ ロッテ 4x - 3 ソフトバンク ●
<10月16日・ZOZOマリン>
ロッテがソフトバンクとの「2023 パーソルクライマックスシリーズ パ」のファーストステージ第3戦に勝利し、リーグ3連覇したオリックスの待つファイナルステージ進出を決めた。
0-0の10回に登板した澤村拓一が二死二塁から周東佑京に適時打、続く川瀬晃に左中間を破られる適時三塁打を打たれると、代わった坂本光士郎も柳田悠岐に適時打を浴び、3点を失った。
9回までソフトバンク投手陣に抑え込まれていた打線を考えると、重すぎる10回の3失点だと思われたが、マリーンズ打線は粘りを見せる。この回からマウンドに上がった津森宥紀に対し、中村奨吾の代打で登場した角中勝也が粘りに粘った3ボール2ストライクからの10球目のストレートをセンター前に弾き返す。1番に戻って荻野貴司の三塁への内野安打で一、二塁とし、一発が出れば同点という場面で、藤岡に打席が回ってくる。「前の2人が繋いでくれたので、ホームランを打つぐらいの気持ちで打席に入りました」。藤岡は津森が投じた初球の148キロストレートをとらえ、打球は右中間スタンド最前列、ラグーン席に飛び込む値千金の同点3ランで試合を振り出しに戻す。
勝利か引き分けでファイナルステージが決まるロッテ。11回、12回の守りをゼロに抑えてもファイナルステージ進出が決まるという中で、球場のボルテージは最高潮に達し、選手たちもサヨナラ勝ちへと突き進んでいく。二死後、岡大海のレフト前安打を放つと、続く途中出場の安田尚憲が、大津亮介の149キロストレートを右中間に弾き返し、一気に一塁走者の岡が生還。3点差をひっくり返す劇的サヨナラ勝利で、京セラD大阪行きの切符をつかんだ。
粘ったリリーフ陣
「先発ピッチャーがちょっと少なくて、リリーバーに負担がかかっているんですけど、本当にリリーバーが頑張ってくれている。チームとしては良い方向に進んでいると思います」と、吉井理人監督が16日の試合後の監督インタビューで話したように、16日の試合で澤村が3失点したが、3戦通してリリーフ陣の踏ん張りがあったからこそ、ファーストステージを突破できた。
特に1戦目、2戦目は先発が3回で降板し、4回からリリーフ陣が登板。2試合合計12イニングで、失点したのは1戦目の6回に坂本光士郎が柳田に2ランを打たれた2失点のみ。その坂本もシーズン中は貴重な左のリリーフとして、何度も支えてきただけにこの失点は責められない。
ブルペンを担当する小野晋吾コーチは3戦目の試合前練習後にブルペン陣について「みんなCS用というかいつどういう状況になってもいけるように準備してくれています。1戦目、2戦目と状況を見ながら自分たちで準備していましたし、途中で行ったメンバーもいい感じで入って行けたので、良かったと思います」と、シーズン中と変わらず、リリーフ陣はマウンド上で結果を残すため、早め早めの準備を心がけたことが好結果に繋がった。
1戦目は中村稔弥先発・佐々木朗希の後を受けて4回から登板し、2イニングを無失点、先発・西野勇士が3回で降板した2戦目も鈴木昭汰が2回2/3を無失点に抑える好リリーフ。シーズン中はあまり見られなかった2イニング、3イニングのロングリリーフに小野コーチは「今までなかったですけど、(中村)稔弥にしても(鈴木)昭汰にしても、長いイニングというか、いけるところまでいこうと思って準備に入ってくれたので、あそこでしっかり自分たちの仕事をしてくれたので良かったです」と労った。
中村稔はかつてのチェン・グァンユウから教わったロングリリーフの心得を「意識しています」と話し、「テンポよくも意識していますし、2戦目も(鈴木)昭汰とかもめちゃくちゃいいピッチングしていたなと思います」と振り返った。
3戦目も、小野コーチが試合前練習後の取材で「今日(16日)は総動員になると思う。今日(16日)勝たないと次がない。みんなそのつもりで準備してくれていると思いますし、今までやってきたことをやってくれればいい結果につながる。それを信じて今日は勝ちに行きます」と話したように、0-0の7回途中から西村天裕、8回・澤田圭佑、9回・益田直也が0で繋ぎ、10回はシーズン中チームで1度もなかった3連投を解禁し澤村がマウンドに上がり、イニング途中から坂本光士郎が登板、リリーフ陣が勝利を目指して、必死にバトンを繋いだ。
リーグ3連覇したオリックスとのファイナルステージでは、先発陣が手薄なことを考えると、ファーストステージの時と同様にリリーフ陣のフル回転が予想される。最大で6試合のファイナルステージも、リリーフ陣はチームの勝利のために必死に腕を振る。それを、現地で観戦するマリーンズファン、テレビ、ラジオから応援するマリーンズファンは選手のために熱い声援を送ってほしい。全員で最高の雰囲気のZOZOマリンスタジアムでもう一度、戦おう。
取材・文=岩下雄太