「岡田監督も代える気持ちは全然なかったと」
阪神は18日、本拠地・甲子園で開幕した「2023 JERA クライマックスシリーズ セ」の広島戦に4-1で快勝。優勝アドバンテージを含めた対戦成績を2勝0敗とした。
ファーストステージを勝ち上がって勢いに乗る広島に対し、先発を任された村上頌樹は4回に秋山翔吾の犠飛で先制点を与えてしまったものの、直後の攻撃で森下翔太に同点ソロが飛び出し試合が振り出しに戻ると、5回裏は一死一・三塁のチャンスで打席に向かった村上がライト線に運ぶ見事な打撃を披露。これが勝ち越しの適時二塁打となると、続く近本光司にも2点適時打が飛び出して追加点のホームを踏んだ。
中盤で一気にリードを奪った後は、村上が6回・101球、6奪三振で1失点の好投でマウンドを後にすると、終盤は小刻みに4人の投手を繋いで逃げ切り成功。試合後、お立ち台に登った村上は「初戦だったので、チームに勢い付けられるようなことを考えて準備していました」と重責を果たしたことに安堵しつつ、打撃については「次に良いバッター(近本)がいたので、なるべくゲッツーだけにはならないように。三振もOKっていう気持ちで入ったのが良かったと思います」と振り返りながら喜んだ。
18日放送のCSフジテレビONE『プロ野球ニュース』に出演した解説者の達川光男氏は、この日の村上について「むちゃくちゃ硬かったですね。初球を投げた時はいい球を投げているかなと思ったんですが、2球目を見たときに“やばいぞ”と。バランスが悪いなと感じました」とコメント。
独特の緊張感の影響に触れながら、それでも6回1失点と試合を作ることができた点に関しては「防御率1位の自信でしょうね。あとはセンバツで優勝しているように、大舞台にも強いのかなと。悪ければ悪いなりに抑えていける。そして坂本(誠志郎)のリードもよく、バッテリーの信頼関係もあったかなと」と3つの理由を挙げながら解説した。
また、バッティングに関しても「智弁学園高時代、優勝した春のセンバツの決勝・高松商戦で自らサヨナラヒットを打っていますから。ピッチャーで6番を打っていたので、岡田監督も代える気持ちは全然なかったと。バッティングがいいから打たせたとインタビューでも言っていましたけど、本当にセンスありますね」と高校時代の一打を思い出しながら、その打棒にも太鼓判を押す。
同じく番組に出演した齊藤明雄氏も「九里亜蓮のフォークボールですよ。インサイドに甘く入ってきたとはいえ、あんなに強い打球。ナイスバッティングです」と絶賛していた。
☆協力:フジテレビONE『プロ野球ニュース2023』