「捕手らしいバッティング」で3安打
オリックスは20日、本拠地・京セラD大阪で行われた「2023 パーソル クライマックスシリーズ パ」のロッテ戦に2-0で勝利。優勝アドバンテージを含めた対戦成績を3勝1敗とし、日本シリーズ進出に王手をかけた。
澤村拓一を先発に立てた“ブルペンデー”のロッテに対し、オリックスはプロ6年目・23歳右腕の東晃平が5回を4安打無失点の好投。スコアレスのまま、6回からは両軍の継投勝負となる。
迎えた8回裏、オリックスは相手の5番手・西村天裕から先頭の杉本裕太郎が二塁打で出ると、二死三塁で打席に入った若月健矢が値千金の先制適時打。ついに試合の均衡を破る。さらにつづく9番・宜保翔のところでベンチは頓宮裕真をコール。パ・リーグ首位打者はこの期待に応える見事な適時二塁打を放ち、2-0とリードを拡大した。
直後の9回表は平野佳寿が締め、オリックスは5投手による完封リレーで快勝。前夜の逆転負けの悔しさを断ち切り、日本シリーズ進出に王手をかけた。
20日放送のCSフジテレビONE『プロ野球ニュース』では、打っては先制打に守っては完封リレーに導く好リード。さらに頓宮の適時二塁打では一塁から長駆生還とまさに“走攻守”にわたる大活躍が光った若月健矢が話題に。
解説者の大矢明彦氏は「本当にしぶといですし、働きが渋いですよね」と打席でのいぶし銀の働きに注目しながら、「他人がなかなか働けないところでバックアップしてくれる。捕手らしいバッティングができていますね」と奮闘を称えた。
また、「森(友哉)がキャッチャーをやることもあるんですが、やはり守備のことを考えると若月は外せない」と定評のあるインサイドワークを含めた守備力を強調すると、同じく番組に出演した館山昌平氏も「ここ2戦は失点がかさんでいましたが、この試合では特に2巡目からうまく変化球を使いながら、ここぞの場面ではインサイドの真っすぐも使って上手くリードしていました」と若月の好リードを賞賛した。
19日の試合は出番がなかった若月だが、この日は適時打を含む3安打の活躍で、このCSファイナルステージは2試合で打率.500(8-4)をマーク。守備だけでなく攻撃でもチームを支えている。
日に日に存在感を高める背番号2がオリックスを3年連続の日本シリーズへと導くのか。21日の第4戦も若月から目が離せない。
☆協力:フジテレビONE『プロ野球ニュース2023』