「良い流れが1年通してできていた」
阪神は20日、本拠地・甲子園で行われた「2023 JERA クライマックスシリーズ セ」の広島戦に4-2で勝利。負けなしの3連勝で日本シリーズ進出を決めた。
試合後の表彰式では最優秀選手が発表され、3試合で10打数5安打の打率.500と躍動した木浪聖也が受賞。大会冠協賛社「JERA社」が選定するMVPも木浪となり、嬉しい賞金100万円のダブルゲットとなった。
19日の第2戦では試合を決めるサヨナラ打を放つなど、大舞台でも“恐怖の8番”として存在感を発揮した背番号0について、20日放送のCSフジテレビONE『プロ野球ニュース』に出演した解説者の大矢明彦氏は「岡田監督も言っていましたけど、下位打線はそんなに期待はないんでしょうけれど……」と試合後インタビューでの指揮官の言葉を引用しながら、「8番の木浪(聖也)は本当に相手にとって痛いところで打ちますよね。なんでこんなところで、と思うような場面で良い働きをする。そこら辺がタイガースの強さと言えるのかなと」とし、効果的な活躍の多さを強調した。
番組MCを務めた高木豊氏も「木浪が打つと上位に良い形で回ってくる。そこではまた近本(光司)や中野(拓夢)が勝負強い」とし、8番に木浪がいることの大きさに改めて触れると、同じく番組に出演した館山昌平氏も「下位打線から確実にランナーを得点圏に押し上げて、上位で還してもらうという流れが1年通してできていましたよね」とこれに同調。
さらに「四球をヒットと同じだけ評価する岡田監督なので待球性もあって、ピッチャーとしても8番や9番に四球を与えるのは避けたいですから、そんな意識の中で多くのヒットが生まれ、そこから良い流れが生まれていた」と続け、ストライクゾーンに投げたいという投手心理にもうまく付け込んだ作戦だったと解説した。
離脱者が出ても変わらずに8番に君臨し続けた木浪聖也が、この大一番でも躍動。日本シリーズも猛虎打線の“恐怖の8番”から目が離せない。
☆協力:フジテレビONE『プロ野球ニュース2023』