「これは間違いなくディスボールの盗塁」
『SMBC日本シリーズ2023』が28日に京セラドーム大阪で開幕。阪神は山本由伸を見事に攻略して見せ、8-0で快勝を収めた。
猛攻のキッカケとなったのが0-0で迎えた5回表のひと幕。先頭の佐藤輝明が152キロの速球を弾き返す安打で出塁すると、続くシェルドン・ノイジーの初球にスチールを敢行。闘志あふれるヘッドスライディングで二塁進塁をもぎ取った。
すると、ここから一気に流れが阪神へと傾き。渡邉諒の先制打などで一挙4得点。難攻不落のエースを攻略した。
試合後の勝利監督インタビューで佐藤の盗塁について聞かれた岡田彰布監督は「まだ試合あるんで、ちょっと言えないですけどね」とサラリとかわしたが、28日放送のCSフジテレビONE『プロ野球ニュース』に出演した解説者の笘篠賢治氏は「これは間違いなくディスボールの盗塁ですよ」と初球からのサインだと明言する。
続けて「グリーンライトという“行けたら行っていいよ”というサインもあるんですが、なかなか初球からスタートを切るっていうのはなかなかできないこと」と解説しつつ、「これは監督が行けと背中を押したことに見事に応えた、勢いを付ける盗塁になりましたね」と作戦を完遂した佐藤輝明も称えた。
さらには先制適時打も、パ・リーグ本拠地開催によって得た「指名打者」に抜擢した渡邉の一打によって生まれた。この点についても、「やっぱり“直球破壊王子”と言われるだけあって、真っすぐ系統は強い選手」とその特徴に触れたうえで、「スタメンにした采配が見事に的中しましたね」とし、ここでも指揮官の決断を絶賛した。
大一番でも岡田采配に応える虎戦士。セ・リーグ王者はこのまま日本シリーズも制してしまいそうな勢いを感じる初戦の快勝劇だった。
☆協力:フジテレビONE『プロ野球ニュース2023』