【東京六大学野球・秋季リーグ戦】
○ 慶大　4 － 0　早大 ●
（29日・神宮）

　慶大が早大に完封勝ちを収め、雪辱。負けられない大一番を制し、1勝1敗として逆王手をかけた。

　先発した竹内丈投手（1年・桐蔭学園）は初回わずか8球で3者凡退に打ち取って好スタート切ると、その後も打たせて取る投球で得点を許さず。6回は二死から四球と安打でこの日初めて得点圏に走者を背負ったが、3番・熊田を二ゴロに打ち取ってピンチを切り抜けた。6回までスコアボードに「0」を並べ続け、先発では初めてとなる白星を手にした。

　打線は初回、不動のリードオフマン・吉川海斗外野手（4年・慶應）、続く本間颯太郎内野手（3年・慶應）に連打が飛び出すと、3番・廣瀬隆太主将（4年・慶應）が死球で出塁。無死満塁の絶好機を築くと、4番・栗林泰三外野手（4年・桐蔭学園）、続く宮崎恭輔捕手（4年・國學院久我山）の連続タイムリーで2点を先取した。

　2点リードの7回は二死一・三塁で5番・宮崎に打席が回ると、早大の3番手・前田浩の暴投で三塁走者が生還。3点目を奪って二死二塁となると、宮崎が中越えタイムリー三塁打を放ち、貴重な追加点を奪った。

　竹内の後は前日黒星を喫した谷村然投手（4年・桐光学園）が7回からマウンドへ。4番・印出から始まる打線だったが、わずか7球で打者3人を料理。8回以降は走者を背負いながらも、粘り強い投球で早大の強力打線を3回無失点に封じてゲームセット。慶大ナインが意地を見せ、雪辱を果たした。

　これで1勝1敗とし、4季ぶりのリーグ優勝をかけ、3回戦へと望みをつないだ。堀井哲也監督は「結果は勝ちか負けしかないので、自分たちの力をしっかり出し切って。こういう舞台でできることに感謝して挑みたい」と兜の緒を締め直した。