「ノイジーの一発、あれだけですよ」
オリックスは5日、本拠地での『SMBC 日本シリーズ』第7戦に1-7で敗戦。3勝3敗までもつれこんだものの最終戦に敗れ、二年連続日本一を逃すこととなった。
最終決戦のマウンドを任された宮城大弥だが、0-0の3回に先制3点本塁打を浴びるなど4.2回74球5失点、5安打5三振1死球で試合を作れず。
追い上げたい打線も8安打を放ったものの要所であと一本が出ず、9回の頓宮裕真の本塁打による1点に抑え込まれるなど投打であと一歩及ばず、本拠地で胴上げを許してしまった。
同日放送のCSフジテレビONE『プロ野球ニュース』では宮城の投球が話題に上がったが、出演した平松政次氏は「ノイジーの一発、あれだけですよ」と4回の被弾についてコメント。
序盤については番組MCを務めた岩本勉氏も「好調の宮城でしたよね」と評していただけに豹変ぶりに疑問符が湧きあがったようだが、出演した平松政次氏は「このホームランを打たれた4球目はチェンジアップなんですよね。魔の一球と言いますか…なんであそこでチェンジアップを投げたのかな、もっと早いボールを投げればなという悔いはある」と語った。
この対戦では直球を2球続けて追い込み、3球目に外角低めにチェンジアップを投じた直後に同じ球種を使っての被弾だっただけに平松氏は配球面に問題があったと分析したが、これについて同じく出演した斎藤雅樹氏は「チェンジアップの要求は良かったと思うんですよ」とコメント。
続けて配球よりも「引っかかってインサイドに行っちゃったんですよね。インローに。あれが外だったらホームランは無いです」と宮城の失投を指摘。元投手の経験を踏まえつつ緩い変化球がインコースに行ってしまったリスクを語りながら被弾の原因を分析した。
岩本氏は「今日は大一番で勝ち星こそ挙げられなかったですけど、彼はこのマウンドを経験する事によって来季の大活躍がまた見えてくる」と敗戦投手となった宮城の今後にさらなる期待を込めて激励した。
また番組内では中嶋聡監督の「みんな全力でやってくれた。負けの責任は僕が取る。本当に良くやってくれた」という試合後コメントが紹介されると、岩本氏も「数年前は弱小と言われていたオリックスですよ。それが今や常勝チームになって、負けた悔しさに涙を流すようになった。これが大きいですよ」とここ数年で大きく躍進を遂げた点に注視。
岩本氏はさらに「それまでは負けても“ああ、明日があるわ”と言う様なチームだった、これははっきり言います。でも今は一戦の悔しさをちゃんと胸で熱く感じられるようになったっていうのは中嶋監督の選手への意識付けの功績だと思いますよ」と続け、中嶋監督の手腕を評価しながら選手の精神的な成長を称えて締めくくった。
☆協力:フジテレビONE『プロ野球ニュース2023』