ニュース 2023.11.29. 10:00

ロッテ・黒木コーチ、佐藤都志也捕手は今季の佐々木朗希をどう見た?

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ロッテの佐々木朗希(撮影=岩下雄太)
 ロッテ・佐々木朗希は4年目の今季、15試合・91イニングを投げて、7勝4敗、135奪三振、防御率1.78だった。数字だけ見ると、登板数が去年より減っていることもあり、単純に投球回数、勝ち星、奪三振などは昨年よりも減っている。ただ、佐々木朗希がマウンドに立った時の存在感は圧倒的だった。

 今季は開幕前の3月に行われたワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の侍ジャパンの一員として世界一に貢献し、3月28日のZOZOマリンスタジアムでの全体練習でチームに再合流。3月30日にライブBPを行い、4月6日の日本ハム戦でWBCから帰国後初先発し、最速164キロを計測するなど6回・80球、1安打、11奪三振、無失点で今季初勝利。続く4月14日のオリックス戦では、プロ入り後初めて山本由伸と投げ合い、7回・105球、1安打、11奪三振、2四球、無失点で投げ勝った。4月21日のソフトバンク戦で、登板3試合目で初めて複数安打を打たれたが、7回・88球を投げ、3安打、8奪三振、1四球、無失点で今季3勝目を手にした。4月28日のオリックス戦では7回・106球、8安打、8奪三振、3四死球、3失点と今季初失点を喫したが、3-3の5回一死一塁で杉本裕太郎に投じた初球に自己最速となる165キロを計測。この日4度165キロを記録した。

 5月5日のソフトバンク戦では5回まで、無安打、12奪三振、1四球、無失点でノーヒットノーランに期待がかかったが、右手にマメができた影響で5回で降板。登録抹消されずに一軍に帯同し、5月28日のソフトバンク戦で復帰。6回、82球、3安打、9奪三振、2失点で4勝目。3週間近く登板から遠ざかっていたが、この時点で58奪三振となり、当時57奪三振でトップだったチームメイトの種市篤暉を抜いてトップに立った。

 6月4日の阪神戦では5回までノーヒットに抑えていたが、粘りのバッティングをされ、6回・102球、1安打、10奪三振、5四死球、1失点で今季初黒星を喫した。続く6月11日の広島戦では7回を投げ、プロ入り後最多の109球、5安打、10奪三振、1四球、2失点で今季5勝目。6月18日のDeNA戦では、1-2の6回二死三塁から宮崎敏郎に今季初被弾を食らうなど、6回を投げて今季ワーストの4失点で2敗目。

 交流戦の阪神戦、DeNA戦では“らしくない”ピッチングも、リーグ戦が再開してからは本来の佐々木朗希に戻った。6月27日のオリックス戦、7回・107球、5安打、10奪三振、1四球、1失点で、規定投球回に達し防御率1.69でリーグトップに躍り出る。7月5日の西武戦では8回・106球、5安打、11奪三振、1四球、無失点で6勝目、7月12日のオリックス戦では7回・104球、3安打、今季最多の14奪三振、0四球、1失点で7勝目。前半戦は12試合・79イニングを投げて、7勝2敗、121奪三振、防御率1.48。12試合中10試合でクオリティスタート(6回3自責点以内達成)と素晴らしかった。

 前半戦終了時点でロッテは、首位・オリックスと3.5ゲーム差の2位。後半戦は先発ローテションの軸として、投げていくはずだったが、後半戦最初の先発となった7月24日のソフトバンク戦、6回を投げ1失点にまとめるも、試合中に左脇腹に違和感を感じ、翌日に千葉県内の病院で左内腹斜筋損傷と診断とされた。

 9月10日のオリックス戦で復帰したが、9月24日のソフトバンク戦で発熱により先発を回避。10月14日のソフトバンクとのCSファーストステージ第1戦で復帰し、3回・41球、0安打、4奪三振、無失点に抑えた。怪我なく投げれば圧倒的な投球を見せるが、勝負所の8月以降に離脱してしまったのがチームにとっても、佐々木朗希にとっても痛かった。

 黒木知宏投手コーチは今季の佐々木朗希について「投げれば圧倒的なピッチングをするので、送り出した時にはベンチとしての安心感はある」と評価しながらも、「1年間通して大きな故障をさせないような運用の仕方をしないといけないし、結果としては怪我をしてシーズン終盤はうまく本人が思うような、我々が期待を込めて送り出しているようなものではなかったというのがあるので、そこはお互いに反省しないといけないところ」と総括した。

 続けて黒木コーチは「ただやっぱり投げて自分のパフォーマンスを出した時は圧倒的なピッチングができるものがある。そういうものを来年、開幕から1年間通して守ってほしいなと」と来季に向けて語った。

 今季佐々木朗希が先発した15試合中14試合でスタメンマスクを被った佐藤都志也は「WBCから帰ってきてレベルアップしている。僕が最初2年前に組んだ時とレベルが全然違った。去年はほとんど受けていなかったのですが、進化した朗希を僕の技術では追いつけないところが多々あった。もっともっと自分もレベルアップしなきゃなと思ったところもありますし、受けていてエースだなというところもある。そこに邪魔しないような技術、レベルアップしないといけないなと思いました」と振り返った。

 佐藤はどんなところに佐々木朗希の進化を感じたのだろうかーー。「意識して投げようというところですかね。あとは低めにしっかり投げなきゃいけないというところは意識があった。今までは真ん中くらいから落としてフォークだったんですけど、見切られたりとか、腕を振って低めに投げさせるというところも佐々木朗希自身思っていると思うので、そういったところがすごい進化しているというか、自分の意識、エースの意識なのかわからないですけど、俺が勝たせないという責任感が出ていると思います」。

 3年連続で投手三冠に輝いた山本由伸(オリックス)がポスティングシステムを利用してこのオフメジャー挑戦を目指している。佐々木朗希がシーズン通して投げ抜くことができれば、投手三冠、さらには球団史上初となる沢村賞受賞にも期待が持てる。とにかく来季こそ、故障なく1年間先発ローテーションを守り抜いて欲しい。

取材・文=岩下雄太

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