6ヵ月連続で防御率2点台以下、抜群の安定感
西武の平良海馬投手(24)が1日、埼玉県内の球団事務所で契約更改交渉に臨み、8000万円増の2億5000万円(金額は推定)でサイン。今季はチーム最多の11勝を挙げ「しっかり仕事ができてよかったと思います」と笑顔を浮かべた。
2022年に最優秀中継ぎ賞を獲得するなど不動のセットアッパーに成長した右腕は、昨オフの契約更改交渉の席で先発転向を直訴。これが認められプロ6年目は先発ローテーション入りを目指しスタートした。オープン戦で17イニング連続無失点とアピールし、順調に開幕ローテ入り。白星こそ付かなかったが開幕3戦目のオリックス戦で7回1失点と好投し、6回2失点だった4月11日のロッテ戦で先発初白星を手にした。
次戦以降も好投を続け、監督推薦で3年連続となるオールスターゲームに出場。シーズンを通してローテーションを守り抜き、23先発で150イニングを消化し、11勝7敗、防御率2.40、153奪三振をマーク。勝利数はチームトップでリーグ2位タイ、防御率はリーグ4位、奪三振数は同3位とタイトル争いにも絡んだ。
シーズンを通して際立ったのは安定感。23先発中18登板でクオリティ・スタート(QS=6回以上、自責点3以下)を達成し、QS率78.3%はリーグ3位。月間防御率は4月1.89→5月2.63→6月1.93→7月2.84→8月2.67→9月2.45で推移し、月間防御率が3点台を超える期間は一度もなかった。
テンポの良い投球も持ち味で、11月30日には「ローソンチケット スピードアップ賞」を受賞。「試合がスムーズに進むことでファンの皆さまもストレスなく観戦できると思うので、来年もこの賞をいただけるようがんばりたい」と喜んだ。
今年まで3年連続でパ・リーグの投手4冠を達成したオリックスの山本由伸が、ポスティングシステムを利用しメジャー移籍を表明。来季のタイトル争いは西武の背番号61が主役になりそうだ。