2人が同じベテラン選手を目標に
ヤクルトの新入団選手発表会が4日、東京都内で行われ、育成選手を含む6名の新人選手がそれぞれ決意や目標とする選手も口にした。育成1位の髙橋翔聖は来年6月に台湾の高校を卒業予定のため、この日は欠席となった。
V奪回へ向けて投手陣の整備は大きな課題だ。上位3人はすべて即戦力投手を指名した。ドラフト1位の西舘昂汰(専修大学)は身長188センチの大型右腕。「新人王を取りたい」と、目標と話した石川雅規が2002年に獲得している同タイトルの獲得を宣言した。
最速152キロのストレートに加え、スライダー、シュート、フォークと変化球も豊富で、1年目から先発ローテ入りが期待されるが、「(石川のように)長くできるということは、体のコンディションを整えることであったり、自分を見つめることができるような選手だと思う」とし、長くチームを支えてきた小さな大投手を手本に、先発の柱に成長して見せる。
同2位の松本健吾(トヨタ自動車)は「WBCでも大谷選手が憧れたら超えられないと話していた。僕自身が目標とされるような選手になりたい」と力を込めると、「最優秀防御率を取りたいと思っています」と宣言。社会人ナンバー1右腕にも大きな期待がかかる。
同3位の石原勇輝(明治大学)も西舘と同様に石川を目標とし「1年間投げ切る精神力だったり、技術というものを身近で教えていただきたい」と、目を輝かせた。
同4位の鈴木叶(常葉大菊川高)は中村悠平を目標とし「長く一軍で活躍されてますし、日本代表でもすごく活躍されていた。自分もいずれは日本代表でキャッチャーとして選ばれるような選手になりたい」と話し、同5位の伊藤琉偉(BCリーグ新潟)は、山田哲人のように「トリプルスリーを取れるような選手になりたい」と、共にチームの主軸を目標に挙げた。
育成2位の髙野颯太(三刀屋高)は「右の長距離砲として岡本(和真)選手を超えられるような選手になりたい」と、将来は「パワーを生かして本塁打王を取りたい」と大きな目標を掲げた。
この日集結した6名がプロの舞台で成長し、将来は目標とした選手を超えるような活躍を見せられるか。期待のルーキーがこの日、大きく羽ばたいていった。
取材・文=別府勉