炎上した試合で修正に着手
新人王から一転、TJ手術もあり4年間で6勝の東克樹は、今季一気に16勝と飛躍し投手2冠王も獲得。本人も「防御率が1点台で終えられたところと、負けの少なさ。先発ピッチャーって貯金をどれだけ作れるかというところなので、その2つがしっかりできたことは本当に良かったです」と胸を張ると、山本祐大は「コントロールの良さはずば抜けていいと思います。器用なピッチャーなので、リードのしがいがあります」と頷いていた。
12日放送のCSフジテレビONE『プロ野球ニュース』に出演し、30年前に最多勝を受賞した解説の野村弘樹氏は「間かなと思うんですよね。去年一昨年は足を上げてステップしてできる間が良くなったと思うんです。その分トップからリリースまで距離が取れるから、コントロールも良くなってボールもキレだしたのかなというイメージです」と推測すると、東本人も「足を上げてから着地するまでの並進運動を長くしました」と同意。また球速を追い求めることを止め「緩急を使って打ち取るピッチャーだと自分の中で覚悟を決めて投げるようになったら、すべてがうまくいきました」とすると「力の抜き方を覚えて、去年までの強いボールの意識が強すぎた分、全体的に早く動きすぎたって感じですね」と分析した。
また2月のキャンプの練習試合で2回5失点と炎上したときから「勝負の年だから腕を下げてみよう」とフォームの修正に着手。それの取り組みが功を奏したと振り返った東に「2月に気づいてよくこの成績を残せたね、すごいね」と、野村氏もその修正能力に目を丸くしていた。
☆協力:フジテレビONE『プロ野球ニュース2023』