中継ぎで存在感
DeNAの上茶谷大河が14日契約更改に臨み「5100万で」サイン。球団からは「正直いうと勝ちにつながるポジションではないところで、投げた試合とイニング数は凄く評価していただきました。こんな上がるとは思っていなかったです」と、どんなシチュエーションでも腕を振り続け、自己最多の46試合に登板した点を労われたとコメント。しかし「スピーチライター、プロジェクトBayと色々やったのですが、ゼロでした」と野球以外の部分はアップ要因にならなかったと悔しがった。
今シーズンは中継ぎに配置転換され5勝3敗、4ホールド、防御率2.11と好成績を残すことに成功。その裏には「去年からピラティス始めて、自分の動きの再現度が高まった。しんどいんですけど、自重で動かせないところを動かせるようになった。より自分のフォームの再現度も高くなりましたし、日々の変化も気づきやすくなりました。全身運動で投げるみたいなところも掴めましたし、体幹も重要視できた」と効果を実感。
21年のオフから怪我のリスクを承知で大学時代のフォームに戻したが、「いまは腕で投げている感覚もないので、コアで投げていると感じていました。今年一年は肩ひじは問題なかった。そこは大きかったです。意図的に肘をしならせて投げていたので、痛くなったことはないのですが、張りが前腕に来ることが多かったのですが、そこはなくなりました」と負担も軽減されていると明かした。
来季は「先発で自分で思うような活躍ができなかったので、そこに復帰したいという思いはあります。中継ぎをやった身として、勝利に繋げられた試合は達成感も違いましたし。やっぱり敗戦のときに投げるよりは勝っている試合で投げたほうが気持ちも違いました」と先発への思いを吐露。そのために「変化球の精度、ストレートの強度により磨きをかけていきたいなと思います」と目をギラつかせた。2018年ドラフト1位の大器は、中継ぎの経験をもとに、再びキレイなマウンドへ返り咲くことを思い描く。
取材・文=萩原孝弘