新人加入で正遊撃手争いも激化
2024年も早くも2週間が経ち、選手たちの自主トレも本格化。2月からは各地で春季キャンプがスタートする。DeNAは昨年に続き一軍は沖縄県宜野湾市、二軍は鹿児島県奄美市で汗を流す。昨季は7月下旬まで首位争いに絡むも悔しい3位フィニッシュ。26年ぶりのリーグVへ、三浦体制4年目となるキャンプの見どころを探る。
●今永やエスコバーが退団、先発&救援とも整備が急務
今オフ、エースの今永昇太がメジャーのカブスへ移籍し、長年ブルペンを支えたエドウィン・エスコバーもカブスとマイナー契約。さらに、トレバー・バウアーの去就は未だ不透明で、先発、救援とも再整備は急務だ。新外国人として救援右腕のローワン・ウィック、先発、救援ともに経験豊富な左腕のアンソニー・ケイと右腕のアンドレ・ジャクソンを獲得。ドラフト2位で獲得した右サイドハンドの松本凌人(名城大)らも含め、キャンプ中は各投手の適正を見極めながら最適解を導き出す。
抑え争いも見どころのひとつ。昨季は山﨑康晃が49試合で3勝7敗20セーブ、防御率4.37と安定感を欠き、シーズン後半は移籍2年目の森原康平がクローザー役を務め17セーブを挙げた。山﨑と同じく昨季はやや安定感を欠いた伊勢大夢、2年目を迎えるJ.B.ウェンデルケン、新助っ人ウィックも守護神候補。勝ちパターンをしっかりと固めブルペンの安定感を取り戻したい。
●期待のドラ1・度会、守備位置はどうなる?
3球団が競合した社会人ナンバー1野手・度会隆輝(ENEOS)を見事に獲得。横浜高出身のスター候補に大きな期待が膨らむ。社会人時代は主に外野を守っていたが、二塁と三塁も守れ「与えられたポジションで頑張るだけです」と自信を覗かせる。
DeNAは今オフ、正一塁手だったネフタリ・ソトがロッテへ移籍。その座に、昨季まで主に外野を守っていた佐野恵太やケガからの復活を目指すタイラー・オースティンが入ると見られる。渡会はその打棒を生かすため、まずは負担の少ない外野が主戦場になると見られるが、内野でもハイレベルな動きを見せることができれば、いずれは「一塁・宮﨑、三塁・度会」「一塁・牧、二塁・度会」「一塁・宮﨑、二塁・度会、三塁・牧」のようなコンバート案も浮上しそうだ。
●ドラ4・石上加入で大混戦、正遊撃手の座を射止めるのは誰?
正遊撃手争いも注目ポイントのひとつだ。昨秋のドラフト4位で、遠投120メートルの強肩とパンチ力を秘める左打者の石上泰輝(東洋大)を新たに獲得。同ポジションを主戦場とする大和、京田陽太、林琢真、森敬斗らにとっては新たなライバルとなる。昨季のシーズン後半は大卒1年目だった林が台頭し、クライマックスシリーズでは2試合に先発し計3安打を放った。2019年のドラ1・森にもそろそろ覚醒してほしいところ。