V奪還へ小久保新体制が本格始動!
2024年も早くも2週間が経ち、選手たちの自主トレも本格化。2月からは各地で春季キャンプがスタートする。ソフトバンクは宮崎県宮崎市、福岡県筑後市の2カ所で開催。メンバー振り分けは後日発表される。小久保裕紀監督の下、新たなスタートを切るソフトバンク。その土台作りとなるキャンプの見どころを探る。
●山川、ウォーカーらが加わった攻撃陣
西武からFAで山川穂高、巨人からトレードでアダム・ウォーカーを獲得。補強ポイントだった右の長距離砲が、左打者偏重だった旧打線にどうマッチするか楽しみだ。新戦力に加え、近年はケガに泣かされ続けている栗原陵矢、同じく昨季は右手首骨折の影響もあり苦しんだ牧原大成らが復調すれば攻撃力は増す。小久保監督は「レギュラーは柳田(悠岐)と近藤(健介)だけ」と明言しており、キャンプ初日から火花を散らすハイレベルなポジション争いに期待したい。
●昨季の規定投球回到達者はゼロ、固めたい先発ローテ
昨季、規定投球回をクリアした投手は12球団唯一のゼロ。メジャーへ旅立った千賀滉大の穴は大きく、先発陣の不安定さが12連敗という悪夢につながった。ともに防御率4点台と振るわなかった石川柊太と東浜巨に加え、昨季は開幕投手を務めたものの体調不良もあり5勝7敗に終わった大関友久の復調にも期待。救援陣の屋台骨を支えたリバン・モイネロ、1年目の昨季46試合に登板した大津亮介の先発転向にも注目だ。
契約を延長したスチュワート・ジュニア、即戦力候補として昨秋のドラフトで獲得した岩井俊介(名城大=D2位)、村田賢一(明治大=D4位)、澤柳亮太郎(ロキテクノ富山=D5位)、大山凌(東日本国際大=D6位)ら若手の突き上げにも期待。和田毅と有原航平が有力視されてる開幕投手争いも焦点のひとつだ。
●昨年11月の若き侍ジャパン選出者はゼロ…出てこい若鷹!
かつては野球日本代表・侍ジャパンに何人もの好素材を送り出してきたソフトバンクだが、昨年11月に開催された『アジアプロ野球チャンピオンシップ(原則24歳以下、入団3年目以内)』では、12球団で唯一、派遣選手ゼロ。昨季は近藤や有原、ロベルト・オスナの移籍組が大活躍する一方、投打とも若手の突き上げは乏しかった。今オフ、チームはプレー以外の面でゴタゴタが続いてる。そんな雑音をかき消し、グラウンドでファンを魅了するようなフレッシュな若手の出現に期待したい。