小学生に金言伝授
DeNAの平田真吾と三嶋一輝のリリーバーコンビが、横浜市瀬谷区の区民文化センター“あじさいプラザ"でトークショーを開催。チケットは即日完売と注目を集めたイベントは、約120名のベイスターズファンの熱気で溢れた。
このイベントのタイトルは「野球選手を夢見る子どもたちへ」。小学生以下の親子を数組が無料招待され、冒頭はその子どもたちの質問に2人が答えていくコーナーが設けられた。
野球についての質問では「怪我をどう乗り越えたか」とシビアな悩みもあり、数回肘の手術をしている平田は「怪我していないところを鍛えて」とし、国指定の難病「黄色靭帯骨化症」を発症しながらも復帰を果たした三嶋は「乗り越えた先にさらに強くなれる」と各々自らの経験を元にアドバイス。「プロ野球選手になるには?」との質問に三嶋は「“なりたい"ではなく“なる“と思って練習した」と金言を授けると、質問した子ども以外も大きく頷いていた。
また「小学生のころ好きだった給食は?」といったかわいい問いかけもあり、平田は「自分たちで学校で作った梅干しを食べた」と意外なエピソードを告白。その他も幅広い質問に対し2人もフランクに答えると、子どもたちは笑顔の花を満開に咲かせていた。
その後は三嶋が「ベイスターズでは最初」とこだわりの赤のグローブを披露すると、平田は自らも参加した中東の新リーグ“ベースボール・ユナイテッド"で着用したユニフォームを持参。「集合15分前に待ち合わせ場所に行ったのに、なぜか先にバスが出発していた」などの秘話を明かしながら「(武者修行していた)オーストラリアよりも環境が気に入りましたし、今年も選手として参加します」と現役続行と、今年から就任した球団アナリストとの二刀流を堂々宣言した。
意外な一面も披露
後半はお互いの似顔絵を披露するコーナーもあり、絵の上手さには定評のある三嶋が見事なデッサン力を見せつけると、平田はまさかの”棒人間"で三嶋のピッチングフォームを再現。見事なコントラストを描いたことに、会場も大きく湧いていた。
ショーの締めには2人とも「リーグ優勝、そして日本一」を宣言しながら、ファンへの共闘をお願いすると、来場者もユニフォームやネーム入りタオルを掲げて呼応。最後は招待の子どもたちへサイン入り色紙を手渡しながら写真撮影し、温かな雰囲気のなか幕を閉じた。
すべて終えたあと平田は「大勢のファンと直接触れ合うことができて良かったです。貴重な時間を過ごすことができました」とコメントすると、三嶋も「個人的に仲のいい平田さんと一緒に、こういう機会に子どもたちやファンの方々と接することができてよかったです」と2人とも笑顔で振り返った。
ベイスターズのストロングポイントでもあるブルペンを支えた両右腕による、マウンド上でみせる姿とは違った一面をファンに披露したスペシャルトークショー。来場したファンや子どもたちは、もっと野球が、ベイスターズが好きになったに違いない。
取材・文=萩原孝弘