練習試合の打率は.350
「変わらずずっといいので、調子の波もなくいい感じできていると思います」。
ロッテの藤原恭大が昨季シーズン最終盤からの打撃好調を年が明けてからも維持している。
藤原は『1番・センター』でスタメン出場した21日の中日との練習試合では、初回の第1打席、先発・梅津晃大からピッチャー強襲の内野安打で出塁すると、5回の第3打席には2番手・松木平優太のストレートをセンター前に弾き返し、練習試合3度目のマルチ安打を達成した。
藤原は練習試合にここまで7試合に出場して、打率.350(20-7)、2打点、1盗塁、6四球とバットでアピールを続けている。
今季こそレギュラーを掴む
藤原は外野のレギュラーを掴むために、昨年11月1日の取材で「今年(2023年)は正直あんまり(ホームランを)意識していなかったんですけど、シーズン終盤になってより、やっぱり野球はホームランのスポーツだと改めて感じさせられましたし、ロッテの現状外野を見ると長打を打たないと出られないところだと思うので、率もそうですけど、長打にこだわってやっていかないといけないなと思います」と、“長打力アップ”を掲げていた。
シーズンオフはレッドソックス・吉田正尚の自主トレに参加。吉田と長打について「特には話していないですね」とのことだが、「長打を打てる準備もしてきましたし、狙わずに打てる体を作ってきたつもりです」とキッパリ。石垣島春季キャンプでは「体重が増えてから数を打っていないので、まだライトに強い打球、センターに強い打球を意識してやっています」と、ライトに強い打球が多かった。
「体も順調ですし、バッティングもいい形できている。順調にきていると思います」と、石垣島春季キャンプで話していた中で、沖縄本島での練習試合でしっかりと結果を残している。
「今持っている自分の力をしっかり出して、開幕スタメンを取らないといけないと思うので、そこを目標にして頑張りたい」。
開幕スタメンに向けアピールを続けていく中で、藤原の課題のひとつがシーズン通して安定した打撃を披露すること。これまで一軍で活躍する時期は何度もあった。21年に7・8月度の月間MVPに輝けば、昨季はシーズン序盤に打率と安打でリーグトップに立った。だが、長くは続かなかった。今季は「1年間通して活躍するために頑張りたい」と力強く宣言。
マリーンズファンに今季、どんな姿を見せたいか訊くと、「まだ規定打席に立っていないのでそこを目標にして、レギュラーを取れるように頑張りたいと思います」と“規定打席到達”、“レギュラー定着”を誓った。今季こそ外野のレギュラーを掴むことをマリーンズファンは強く願っている。
取材・文=岩下雄太